かけあし旅行記

とある会社員のおでかけ記録

インド旅行その1~Welcome to India!~

前エントリーで書いたように、海外30カ国目のインドに12/17(水)から24(水)まで行ってきました。訪問30カ国中で過去最高に濃い旅になりましたので、その様子を出来るだけリアルに?お伝えできればと思います。なお、現地では生きるのに必死だったせいか(笑)ちょうどよい写真がない場合もありますのでご了承ください。また、内容が濃いせいでかなりの長文になります。

 

<12月17日>

成田からは格安で予約できたエアインディアを利用しました。エアインディアに関しては、インド国内線でリコンファームが必要との情報がネットでチラホラあり、不安になって前日にエアインディア東京支店(03-3508-0261)にお電話したところ、片言の日本語でインド人オペレーターが

 

「全ての予約はコンファームされています。国内線もリコンファームは必要ありません

 

・・・この時まだ名乗ってすらいなかったんですが(笑)2014年12月の時点では、どうやらリコンファームしなくても大丈夫のようです。この時は本当に大丈夫か不安でしたが、実際に翌日の国内線はきちんと乗れたので、オペレーターの言ったとおりでした。エアインディアがスターアライアンスに加入した後に変わったのかもですね。

 

というわけで、いざエアインディアに搭乗です。エアインディアは搭乗ゲートの手前で再度手荷物検査があるので時間に余裕を持っていくのがベターです。制限エリアで買った水などは持ち込みOKなのでご安心を。あと、もし当日空きがあればチェックインカウンターでビジネスクラスへのアップグレードが50000~70000円で可能とのことでした。贅沢したい方はどうぞ。

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成田(NRT)11:30→デリー(DEL)18:00 AI307 B787

 

機材は最新のボーイング787です。エコノミーですがシートピッチも狭くなく(むしろ広い方)、ANAと違ってリクライニングするので楽ですね。ちゃんと各国対応のコンセント、USBもあります。

機内には定刻通り乗りこみましたが、すでにここからインドは始まっていました!

 

・乗客の9割はインド人。みなさん顔が濃い・・・

・子供たちが機内で遊びまくりで超うるさい

・乗った瞬間からCAに「ナマステ~」

・乗客全員がそろったのは12:30(笑)

 

しかもこの日のフライトは気流の影響で遠回りするとのこと。不安が増幅していきます。

 

1時間遅れで成田を出発、機内食の時間になりました。エアインディアの機内食は「機内食なのに」本格的なカレーが食べられるとの噂でしたが、現地でこれから食べまくるので、あえて日本食にチャレンジ?しました。これがエアインディアの日本食です!

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メインは

・シャケふりかけごはん(あらかじめふりかけ済み)

・シャケのマヨネーズ焼き

・エビのチャプチェ(韓国料理やん・・・)

 

ほかは

・パン

・ダノンヨーグルト

・サラダ(インド仕様でレモン付き)

・謎のシナモン味の乳製品(左上)

 

カレーならチキンかベジ(野菜)を選べたみたいですね。日本食は美味しいとはいえませんでしたが、面白いという点で合格(笑)

 

機内では10インチの画面で映画を2本見て(マレフィセントパシフィック・リム)、インド音楽を聞いた後寝てました。日本語音声の映画も数本あるので安心です。子供たちがとってもうるさかったので耳栓が大活躍でした。

 

着陸前に軽食サービスが出ます。インド入国後いつ晩御飯を食べられるか分からないので、これが命をつなぐ食事になります。

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・クロワッサンの中にカレー味の玉子炒め

・甘いタルト

・フルーツ

 

ちょっと少ないですが、サーブされるだけマシでしょう。結局フライトは10時間かかり、現地時間の19時過ぎにデリーのインディラ・ガンジー国際空港に到着しました。

 

空港に着いてから預けた荷物をピックアップして、用意しておいたsimフリーの携帯(gigsky入り)を使おうとしたところ、あれれ、電波を拾わない。何故かgigskyのアプリに再度ログインしなければいけないことになってる。困ったなぁ・・・空港のwifiもインド国内の携帯番号がないと使えないため、仕方なくiPhoneローミングで頑張ることにする。そして、空港のトーマスクックで当面必要なインドルピーを両替するも、50ルピー以下の細かい紙幣をくれず、とっても不便。スタッフの対応も「100ルピーがここでは一番細かいんだよheyhey」的なノリでイラつく。レートもよくありません。すでにウザい・・・

 

空港からはエアポートメトロで100ルピーニューデリーまで行けます。もちろん乗る前にインドおなじみのセキュリティチェックがありますが大丈夫です。デリーの慢性的な渋滞をよそ目に市内まで直行なので快適です。空港の表示に従って歩いて行くとチケット売り場に着きます。行く途中で見知らぬインド人に

「市内は危ないから空港周辺に泊まりなよ~」

とか言われますが、無視(笑)チケットは100ルピーぴったりじゃないと買えません。つまりお釣りはくれません・・・

 

エアポートメトロを含む鉄道などは撮影禁止らしいですが、こっそり撮りました。写真は帰りに撮ったものですが・・・

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なんと、香港の機場快線と同じです!近代的!混んでないし、インドらしくない(笑)20分ちょっとでニューデリー駅に到着です。

 

さてさて、ここからが旅の本番!と言うのも、メトロのニューデリー駅は、安宿街があるパハールガンジの反対側にあり、間にあるインド鉄道のニューデリー駅を越えなくてはいけないのですが、ここが悪の巣窟なんです!ネットで数々のトラブル、騙されたとの被害が報告されています。対処法も書かれています。しかし、経験者からすれば

 

最初はほぼ確実に騙される

 

でしょう。そう、自分も騙されました。途中から騙されていると分かっていましたが・・・バラナシの日本人宿の旅人も軒並みやられてました。ここでは自分が遭った騙しの手口の一部始終をお届けします!長いですが、これから初めてデリーに行く人は一読することをお勧めします。

 

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エアポートメトロの駅からとりあえず地上に出ると、夜の霧の中に怪しげな雰囲気を漂わせている場所があります。それが鉄道のニューデリー駅です。道路を渡り、駅構内に近づくと、たくさんの人がいます。切符を買うために並んでいる人、リクシャー利用者を待つ群れ、変なものを売っている商人、何をしているのか分からない人々・・・。ネット情報によると駅構内にかかる歩道橋を渡れば向こう側に行けるらしいのだが、歩道橋の入口には赤い字で大きく

 

NO ENTRY

 

と書いてある。ここで思う。ここからは入れない、と。

 

仕方なく構内に入ると、奥に行くにはセキュリティチェックが必要であるように見える。2階に上がると当日用の切符を買うために長蛇の列&寝転がっている人多数。カオス。ここにも向こう側に抜ける通路はなさそう。

 

さてどうしましょうかと。

 

悩んでいると、一人のインド人男性Aが声をかけてきた!(以下「A」と表記)

A:どうした?何か困っているのか?

俺:駅の向こう側に行きたいんだけど、どうしたらいい?

A:そうかそうか。向こう側に行きたいんだな?

俺:うん。どうしたらいいか教えてよ。歩道橋で渡れるって聞いてたんだけど、NO ENTRYって書いてあるじゃん。

A:歩道橋からは入れないぞ。鉄道のチケットを持ってるならセキュリティチェックを受けて中を通れるよ。持ってる?

俺:持ってない。

A:そっか、じゃあPermisson Passは持ってるか?

俺:(あ!もしやこれは・・・)何それ?持ってないけど?

A:実は明日選挙があって、このあたりはHigh Security Zoneになってるんだよ。お前の行きたいところはパハールガンジってところだろ。そこにはイスラムも住んでるんだが、彼らイスラムには選挙権がないんだ。それで緊張状態になってて、向こう側に行くにはPermisson Passが必要なんだよ。

俺:(多分嘘ついてる。でもまだ分からん・・・)そのパスはどこで手に入るんだ?

A:ITDC(Indian Tourism Development Corporation)っていう政府の観光オフィスだよ。そこで名前とか登録すると無料でパスが貰えるんだ。それがないと向こう側に行けないんだよ!(俺の地球の歩き方をちぎって書き込むA。実際の写真は下)

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俺:なるほど、そこは何処にあるんだ?

A:市内の中心部にある。リクシャ―で行くといいが、料金の交渉もしてやるぞ。

俺:(嘘だろうなぁ。でもそれ以外の打開策が今見つからない・・・)んん・・・

A:お前のホテルはどこだ?

俺:○○だよ。

A:そしたら最初にITDCに寄って、そこからホテルまでの移動もリクシャ―に頼んでやる。ここから宿まで30ルピー。ITDCの寄り道でプラス10ルピーで合計で40ルピーだ。外国人が交渉すると60ルピーとか吹っかけてくるから、それじゃ高すぎる。俺が交渉してやる。インド人は困っている人を見たら助けるんだよ。お前インド初めてか?何処から来た?

俺:ああ。今日着いた。東京だよ。

A:Welcome to India!!

 

そんな流れで駅を出て、Aが駅前のリクシャ―を捕まえて交渉に入る。リクシャ―の運転手Bがここで登場。Aが適当に運転手を捕まえて

A:おい、こいつをITDCとここのホテルまで連れて行ってやってくれ。こいつパスを持ってないんだよ。

B:お前パス持ってないのか。明日選挙なのにそれはまずいな。

A:料金だが・・・

B:それなら60ルピーでどうだ?

A:高いよ、40ルピーで頼む。こいつ外国人で困ってるんだ。

B:そっかしゃあねぇな。40ルピーでいいよ。

A:よし、決定だ。おいお前、リクシャ―に乗ってITDCに行ってパスをもらってからホテルに行けよ。これで大丈夫だ。

俺:ちゃんと行ってくれるの?

A:大丈夫大丈夫。インド人は人助けが好きなのさ。

B:OK!さあ乗った乗った。

A:一つ警告しておく。お前はアジア人で肌が白いから夜でも目立つ。だから夜中街を歩くのは危険だ。リクシャ―なら安全だ。決して歩くんじゃないぞ。

俺:ふーん

 

そしてリクシャ―は俺と荷物を載せて市内を走る。

B:お前何人?

俺:日本人だ。

B:え?日本人に見えないよ。ネパール人かと思った。

俺:そう?初めて言われたよ。

B:インドは初めてか?

俺:そうだ。

B:Welcome to India!

俺:どうも。で、明日は選挙があるのか?

B:そうだ。大変なんだよ。お前も大変な日に来たな~

俺:(Google Mapで現在地を把握する)

B:おい、携帯は取られるからしまっておけ。危ないぞ。

俺:はいはい(でも止めない。騙されてるの分かってるからw)

B:あと、荷物は端っこに置くなよ。パクられるぞ~

俺:はいよ。(この記事を書くためにGPSで場所を常に把握。移動経路は以下の通り。雑で申し訳ありませんが)

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リクシャ―で走ること15分。中心部のコンノートプレースからちょっと離れた場所にITDCがある。ここでヨーロッパ風の英語が出来る外人CとITDCの店員Dが登場。

B:パスを取る外人を連れてきたぞ~

C:おおそうか。じゃあこの中で手続きしてくれ

俺:ほいほい(ホントに手続きあるのか?噂の悪徳旅行会社じゃないの?)

D:いらっしゃい♪どうしたの?

俺:俺のホテルここなんだけど、このエリアに行くのにパスがいるって言われて駅から来たんだよ。明日選挙らしいじゃん?

D:ああ、選挙あるね(嘘くさい表情w)

俺:そっか、じゃあ手続きがあるなら早くしてくれ。もう疲れてるんだ。

D:OK。ホテルはどこか教えてくれ。

俺:ここだよ。

D:了解。ちょっと待ってろ。(電話してるんかな?・・・)

D:そういえば今日はどの航空会社で来た?

俺:(話そらしてきた!)エアインディア。

D:おお、良い航空会社だね!

俺:(嘘つけバーカ)そうなんだ!

D:今後の旅程は決まってるのか?

俺:ああ、決まってる。明日バラナシに行く。飛行機は予約済み。帰りの鉄道も予約済みだよ。

D:そっか。アグラは行くのか?

俺:行くよ。てか早く手続きしろよ。俺は疲れてるんだよ分かってる?

D:ああ、ごめん。

・・・

D:ミスター、これでOKだ。

俺:何か手続きしたのか?何も書いてないぞ俺。

D:いやいや、話は通しておいたからこれで宿に向かってくれ。

俺:ああ、どうも。(やっぱり手続きはなかった)

 

外に出てBとCに事情を説明する。

B:(ヒンディー語で話しているので分からない)

C:これからホテルに行くんだろ。お前のホテルまでは遠回りしないといけないから、料金はUS50ドルだ。分かるな。

俺:(キター!)は?何言ってるの?冗談だろ?

C:US50ドルだ。分かったな!

俺:嘘つくな。40ルピーの契約だ。(契約の時書いた紙を見せる)

C:そんなん俺は知らん。聞き間違いに違いない!お前はとにかく50ドル払うんだ!

俺:は?冗談言うな!高すぎだろ!

C:いいから払え!

俺:絶対ヤダ!

C:大きい声出すなよ!とっとと払え!(どんどん声が大きくなるし睨んでくる)

俺:ダメ!(もはや喧嘩)じゃあいいよ、降りて歩くよ!

C:は?ここが何処だか分かってるのか?

俺:分かってる。じゃあな。(荷物を持って降りようとする)

C:待て待て

俺:何だよ今さら

C:幾らならOKだ?

俺:だから最初に言った40ルピーだって

C:それじゃダメだ。安すぎる!

俺:お前らホントクズだな!

C:(睨んだまま黙る)

俺:(歩いてもいいが、1時間以上はかかるな・・・いくらで納得するのか試してみるか。とりあえず100ルピーをBに渡してみる

B:(無言で受け取ってエンジンをかける)

俺:(あら、あっさりOKじゃんwwww)早く行け。早く。

 

無言で見送るC、無言で走りだすB。

再びGPSで位置を補足しながら走行。今度騙したらマジで殴るぞと思いながら。そうこうするとちゃんとホテル近くまで来てくれた。

 

B:お前のホテルはそこの道の突き当たりを右だ。

俺:ああ、知ってるぜ。じゃあな。(なんだ、やればできるじゃん・・・)

 

追加料金など払う気は微塵もなく、そのままホテルへ突っ走った。 

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この間約1時間。濃すぎです(笑)まとめると

 

ニューデリー駅で話しかけてくるのは騙そうとしてくるから

・選挙なんてない。パスなどもっての他。同様に祭りなどもありません。

・リクシャ―の交渉までしてくれ、良い人を演出する

・携帯を出すな等ある意味正しいアドバイスをして、場所がバレない様にしている。徹底されてますね。

・ITDCの人までもちろんみんなグル。リクシャ―の運転手も無作為に選んだように見えたが、グル。つまりあの辺のリクシャ―は全部グル。

・最後はお決まりの高額請求。脅迫まがいです。負けてはいけません。でも殴ってもいけません。インドで殴り合いのケンカは死ぬ可能性があるくらいらしいです。

・こんなにバトルしたのに、意外と幕引きはあっさりだったりする。

 

で、結局じゃあどうすればいいんだ?という疑問が自然と沸くわけですが、地球の○き方程度の説明では読者は理解できません。それは以下の理由です。

 

・初のインドで、夜の駅の雰囲気がヤバすぎる(笑)簡単にいえば雰囲気に呑まれる

・疲れているせいもあり、不安はすぐに増幅する

・NO ENTRYとか書いてあると普通は入れないと思う

・外国人窓口に行くと言っても、開いてないとか、そっちじゃないとか言われて戸惑う

・ガイドブックがあてにならない場面も多いので、その場で判断してしまう

・打開策が簡単に見つからないので仕方なく?騙しの手口に乗ってしまう

 

実際のところ、ニューデリー駅の通り抜け(エアポートメトロ→パハールガンジ)は以下のように可能です!

☆NO ENTRYと書いてある2か所の歩道橋は勝手に入れます!渡れます!NO ENTRYは無視してガンガン行きましょう!「おいおい入れないぞ!」と声かけられても無視!

☆駅の構内の奥に入るためのセキュリティチェックは、チケットがなくても可能!なのでセキュリティチェックを堂々と通るのもOKかも。

☆駅構内のトラブルを避けるのであれば、駅の北側にかかる普通の道路(DB Gupta Road)の橋を越えていく方法もある。エアポートメトロの出口から北にちょっと歩く。ホテルではこの行き方が推奨されていた(下の写真)

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ちなみにホテルはbloomrooms @ New Delhi Railway Stという駅にほど近い宿で、高くない割に評価が高かったのでチョイス。宿の評価は次の記事で書きますが、嘘のように快適でした。この日は疲れ果てたので、宿近くの商店で飲み物とお菓子を買って晩御飯代わりにして爆睡。でも寝る前に一連の出来事を思い出して大爆笑してしまいました!だってぶっ飛んでるもん!

 

インド、初日からやべぇ!嫌いになる人の理由が分かる!(笑)

 

続く