かけあし旅行記

とある会社員のおでかけ記録

キューバ旅行記その2~雨のハバナ~

<8月29日>

 朝8時に起床。外は依然として雨。ホテルの朝食はさすが5つ星だけあって、選びたい放題食べ放題。とりあえずフルーツとオムレツを注文。いちいちオシャレです。味もまずまず。

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 とりあえず旅の疲れもあり、雨が止むことを期待して2度寝するも、11時起床でまだ雨。仕方なく地図を頭に入れて散策開始。観光客は雨でも普通に歩いているので、この時期は仕方ないのかもしれません。

 

 キューバの見どころは旧市街に集中していて、スペイン統治時代のコロニアルな建築物をこれでもかというほど見ることが出来ます。ボロボロの建物に住んでいる現地人の生活も同時に垣間見えます。

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 そしてびっくりするくらいとっても平和。危険を感じません。試しにこの日の深夜にホテル周辺を散策しましたが、それでも危険は感じませんでした。メインストリートはオビスポ通りで、観光客だらけです。雨の中一通りオビスポ通りを歩いていると、人々が密集するスポットが。ここがいわゆるWi-Fiスポットで、地元民も観光客もネットをするためにここに来ているのだと。Wi-Fiにつなぐためにはホテルの窓口などでカードを買い、IDとパスワードを入力する仕組みです。値段はハバナの宿泊したホテルで1時間4.5CUC=$4.5=450円。場所によって値段は変わりますが、正直クソ高いです。しかしネットが当たり前の世界で暮らす人間にとって、unwiredなのはストレスフルなんでしょう、相当数の外国人もネットをしていました。ちなみにWi-Fiスポットは市内各地にあり、自分のホテルもスポットかつカード購入可(日中のみ)でした。

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 昼食はホテル近くのパエリアがおいしいと「地球の○き方」に書いてあったLa Paellaにて、ロブスターパエリア12CUCをいただく。

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 さてお味はというと、不味くはないけど、特別おいしいわけではない。さすが○き方。レストランはあまり信用なりません(笑)昼食後はセントラル広場周辺と北部の要塞を見学し、旧市街の大体の地理をつかむ。旧市街にはいくつもATMがあり、きちんと動いていたので、がっつりキャッシュを引き出すことが出来ました(手数料はかかります)。

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 さて、キューバと言えば1950年代の車がたくさん走っている、そんなイメージでしょうか。確かにおおっと呼べるような旧式の車が普通に走っていて、やや朽ちたコロニアルの建物を見ると、いつの時代に生きているのかという錯覚さえ覚えますが、実は結構新しい車も走ってます。特にHyundai(KIAも)が空港タクシーの主流だし、観光バスも中国(宇通客車)製。比較的新しいVWも走ってる。古い車は本当に私用で使っている場合もありますが、基本は観光タクシーとして利用されていて、料金は普通のタクシーの2~3倍。乗り心地はイマイチですが、雰囲気はOK。

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 あと、社会主義国だけあって、スーパーみたいなお店の営業時間もどこも大体同じです。多くは昼の12:30に開くみたいで、その頃になると店前に人がたくさんいます。店内の品ぞろえも、例えは悪いが昔テレビで見た北朝鮮みたいで、あるにはあるんだけど必要最低限の量で価格もなかなか、という感じ。非常に興味深い。

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 途中ヘミングウェイが常連だったバーを発見。すさまじいサインの数と観光客。

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 引き続き市内をぶらぶらしていると、おっさんに声をかけられる。「¿Habla usted español?」(あなたはスペイン語を話せますか)スペイン語はチリ旅行後少しずつ勉強していましたが、まだまだ話せないので「No, pero hablo ingres.」(いいえ、でも英語なら)と言うと、おっさんも英語で話し出し、「おいらそこで写真の先生やってるんだよね、んでキューバの歴史教えるの好きなんだよね」と何かどこかの途上国で出会ったことのあるタイプの人間でした。この場合、おっさんは①本当にお人好しで、ただただ親切心で話しかけている。もちろん金銭の要求なし、あるいは②お人好し風にして、最後はぼったくる、ひどい場合は睡眠薬か暴行で身ぐるみはがされる、もしくは③基本お人好しだけど、最後は人情で金銭をせびる、の3パターンで、平和と呼ばれるキューバでどんなタイプの人がいるのか好奇心もあって、おっさんの話を聞くことに。

 おっさんは推定50歳前後で、英語はまずまず話せる。彼は近くのバーにチェ・ゲバラが使ったタイプライターがあるから是非見せたいと言う。いいよ別に、と言ってもハバナに来たんだから是非見ていきなよ、とせがむので、バーに入る。そこにはチェ・ゲバラが使ったとされるタイプライターと実際に打ったという原稿、それを読んだスピーチの写真が飾ってあった。

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 確かに年季がすさまじい。おっさん曰く、「このバーはチェ・ゲバラのバーで、彼の品がおいてある歴史あるバーだ」「君はキューバの歴史は知っているか」と饒舌に語る。歴史の話が落ち着いたころに「このバーではチェ・ゲバラドリンクという飲み物があるが、どうだい、飲んでみるか」とおっさんが次の手を打つ。ううん、なんかちょっと怪しい雰囲気出てきたなぁと思って値段を聞くと4CUC、とりあえず1杯頼むと、すかさずおっさん「俺の分は??頼まないの??」おっとっと、ちょっとうざいけどお話ししてくれたから奢ってあげた。これがそのチェ・ゲバラドリンク。アルコールは薄目のカクテル。

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 味は初体験ながらOK。会計も二人分8CUCで明朗会計、と思いきや、最後に来ました。おっさん「俺にはさぁ、今3歳の子供がいてね、病気なんだ。だからさぁ、1CUCでも2CUCでもいいからくれよぉ~頼むよ。」さぁて答えは③でしたね。別に悪い人ではないんだけど、最初の教師っていう話とあんまり辻褄も合わない気がしたのでお断り。自分学生だしね。(てか油売ってないで働けよ。キューバでも個人営業今はOKだろと。)そしたらすんなり分かってくれた。おっさんの名はカルロス。見かけたら仲良くしてあげてください(笑)ちなみにカルロス君以外のハバナ市民もたまに英語で話しかけてきますが、基本は害もなくいい人が多いです(道案内してくれたりとか、おいしいレストラン教えてくれたりとか)。あと腕時計をしていると現在時間を現地民からよく聞かれました。

 おっさんの話を聞いているうちに晩御飯の時間になったので、道すがらのハバナ人に教えてもらったパラダールという個人経営のレストランに行ってみました。○き方にも載っている「イバン・フスト」というレストランで、トリップアドバイザーのサインもありました。でもその日は予約で満席!で入れず、しょんぼりしようとしたら「近くに同じシェフのレストランがあるから、そこでよければ案内するよ」と言われたので付いていくと、満席で入れなかったレストランの1階部分でした(笑)。店員は英語もペラペラで、とりあえずおススメのダイキリかぼちゃサラダとリブポークを注文。お味はどれも合格!どころか、普通に激ウマでした。量も十分すぎるほどだし、これだけ食べても確か22CUCで、満足度高かったです。調理も丁寧で、これはアリです!

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 夕食後は市内を散策しながらホテルへ戻る。カフェやバーでは音楽隊が陽気なミュージックを奏で、観光客はモヒート等を飲みながらリズムに耽る、そんなハバナの夜です。雨でも悪くない。そう思える一日でした。

 

<8月30日>

 再び朝8時に起床。まだ雨が降っている。湿度のせいで洗濯物が乾かない。テンションは上がらないが、ハバナに一日滞在できるのはこの日が最後なので、観光に出かけることに。この日は昨日行けなかった新市街へ観光バスを使っていくことと、翌日からの旅行プランを作成し、予約をすることがミッション。

 

 まずは翌日からのプランを検討。キューバは国土が思ったよりも広く、東の端まで行くとバスで15時間以上かかる。帰国便がハバナ早朝便のため、近場で過ごせる場所を検討した結果、リゾート地バラデロに決定。ハバナからバスで3時間ほどのところにあるキューバ随一のリゾート地で、三食込み、その他サービス込みのAll Inclusive(オールインクルーシブ)というサービスが売りで、白い砂浜、エメラルドグリーンの海を堪能できるらしい。期待が高まります。

 

 さてさて現地でのツアー予約ですが、ホテルにおいてある英語版のガイドにはツアーの詳細が載っていなかったため、パンフレットの発行元を訪ねてツアーの詳細と予約ができるか尋ねることにした。オフィスを訪ねて「ツアーの内容とか分かるパンフレットありますか」と聞くと、「ああ、うちはネット予約してるお客さんのみ相手にしてるから、ここには資料はないよ」・・・おい、ここはネット環境がくそ悪いキューバだぞ、何言ってやがる。と喉元まで出かけたが、「そしたらどこでツアーは予約できる?」「200mくらい言ったところに○○っていう旅行代理店があるから、そこならパンフレットもあるし予約もできるよ」。写真は1軒目の代理店があった広場。

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 もし仮に、2軒目ですんなりいったら、キューバも先進国の仲間入りです(笑)2軒目の○○代理店にて「すいません、ツアーの詳細が分かるパンフとかありますか」

「ごめん、うちにはないの。内容が分かってるなら予約はできるけどね」

やっぱりそうきたか。旅慣れるとこういう展開はもはや驚きに値しない。

「え、さっき別のところでここならパンフとかあるって聞いたんだけど」「でもないんです。ごめんなさい」「どこならツアーの詳細とか見れるの?」「「オビスポ通りに××っていう代理店があるから・・・(以下略)」

 

 3軒目××代理店

「すいません、ツアーの詳細が分かるパンフとかありますか」

「・・・ない」

「え、ないの?」

「ないね。別の代理店で○○っていうのがあって・・・」

「いや、その○○っていうところでここに行けって言われたんだよ(笑)」

「あら、そっか~ちょっと待ってね。そしたら近くにあるホテル・プラザの中にクバカナンっていう旅行会社があるから、そこならパンフも見れるしその場で予約できるよ」

 

 そうして彷徨うこと4軒目、ようやく求めていたツアーリストをホテル・プラザ内で発見しました!様々なツアーリストとお値段が記載されていて、もちろんお目当てのバラデロ行きもありました。予約はデスクのおばちゃんに直接話してその場で現金支払いというもの。英語も通じます。おばちゃんがひたすらよさげなホテル(5つ星)を薦めてくるものの、お値段が高いので、結果4つ星で1泊105CUC=10500円の(おばちゃん曰くボロい)ホテルを2泊予約。ついでにハバナ~バラデロ往復のバス代込みで245CUCを現金にて支払う。これで第1ミッション完了。

 

 代理店のギャグ対応に時間を取られ、いつの間にか昼過ぎに。新市街へ行くバスは30分に1本らしいので、先にバスで新市街方面へ行くことに。観光バスは10CUCで乗り放題で、旧市街のセントラルパークから乗れます。最初に下車したのは革命広場。ここには、かの有名なチェ・ゲバラとカミーロの肖像が壁に書かれているスポットです。雨ながら観光客がしきりに写真を撮っていました。

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 次のバスが何故か1時間後ということで、あたりをぶらぶらしながら暇つぶし。といっても、周りには本当に何もないので、雨の中暇を持て余す。1時間後にバスが来て、ミラマール地区で下車。特に見どころもないが、唯一おいしいとされるパラダール「ラ・フォンタナ」があるので、昼の2時半くらいに突撃。さすが人気店で、結構混んでました。本日の魚料理とライス、キューバ名物のポターへと呼ばれる豆のスープを注文。お味はどれも美味で、満足度は高かったです。やはりキューバはパラダールで食事をするのが良いですね。

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 昼食後、バス停で観光バスを待つも、一向に来ず。しかもバスが来たのに無視されて、土砂降りの中追いかけても気づかれず、テンションが下がるも、タクシーで帰るお金を惜しみ、逆方向に走るバスのルートで待ち伏せする作戦を決行。バス停ではないところで待っていたが、来た瞬間に思いっきりアピールすると、なんとあっさり乗せてくれた。これもmaps.meがあったので出来た技。本当に重宝します。

 本当に新市街は見どころがなく、ホテルにいったん戻って昼寝。晩御飯はホテル近くのレストラン「ラ・インプレンタ」でシーフードスパゲティとモヒートをいただく。スパゲティは何故かUS並みのブヨブヨ麺でがっかりだったが、具はおいしかった。値段も手ごろで、悪くはないかなと。しかし優良パラダールには敵わないです。

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 その後は旧市街を散策して、名前は忘れたがカフェっぽいところで酒を飲みながらライブミュージックを聞き、30CUCほどのお支払い。キューバらしくて良いです。新市街にはジャズバーとかがあって、深夜まで盛り上がってるらしいので、興味がある方は是非。

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その3に続く。