最果てを目指す南米旅行その6~最果てウシュアイアでペンギンに遭遇編~
<1月2日>
11:20に到着したウシュアイア空港から宿までは、レミスというハイヤーを利用。空港で行き先を告げ、クレジットで180ペソを払い、約15分で宿に到着。今回お世話になるのはLa casa en ushuaiaといういわゆるB&Bです。
このB&Bはシルビアさんという女性がオーナーで、全体的に可愛らしく、しかしきっちり整理された好印象の宿です。シルビアさんは英語も堪能なので助かります。
宿に到着するとウシュアイアで出来るアクティビティリストや、現地の地図をくれました。食事含め色んな相談にも乗ってくれ、滞在中かなりお世話になりました。
部屋に荷物を置いて、早速お昼ご飯と現金引き出しのため散策。市内中心部にはいくつか銀行があり、ATMもあるので割と簡単にペソを調達できますが、手数料が結構かかる(1回8ドルくらい)ので、あまり頻繁に引き出さないほうが良いかと。市内はクレジットをガンガン使えるので。ちなみに市内にHSBCの支店までありました。ウシュアイア恐るべし。
ウシュアイアはアルゼンチンにしては非常に珍しく、シーフードが有名です。もちろん肉も食べられますが、ここは太平洋と大西洋をつなぐ場所。海の幸を食べずして帰るのはありえません。ということで、tripadviserで第6位というこのレストランに突撃。1月2日ということもあってか、お客さんはまばら。
オーダーはサラダとシーフードリゾット。どちらも完璧な旨さ。サラダはバルサミコ酢とオリーブオイルで食べる、なんて完全にヨーロッパで、久方ぶりの味に感動。そしてリゾットは期待を超える具沢山っぷり(イカ、ムール貝、ホタテ、エビなど)。こういうのを食べたかった!という欲望を完全に満たしてくれました。
昼食後は市内中心部の散策と、翌日のツアーの予約へ。メインロードは綺麗に整備されていて、旅行会社や服屋、レストランなどが並びます。
まさかのハードロックカフェもあります。
メインストリートの先に、船舶博物館と元監獄がセットになったミュージアムがあります。この地域がどのように調査され、発展してきたか、そしてかつてあった重罪人用の監獄の展示など、色々ごちゃ混ぜにして展示してあります。
監獄の部屋を利用した小さな展示が数多くあります。
世界の監獄紹介では、日本から網走がノミネート。
これはリノベーションしていない監獄。当時の雰囲気がかなり出てます。
写真展もやっており、ウシュアイアや南極で撮った写真を見ることが出来ます。
南極に行ったらこんな写真が撮れるらしいです。ペンギンだらけ!
続いて世界の果て博物館へ。展示内容はあんまり良く分からなかったけど、ウシュアイアのあるフエゴ島の民族文化に関する展示でした。
ウシュアイアは港町。世界一周の豪華客船の寄港地であり、南極旅行の拠点。そう、要は世界中の金持ちがたくさん来る街なのです(笑)だから街中心部は整備されているし、物価が鬼のように高い。英語もまず通じます。
ちなみにウシュアイアは南緯約55度で南極まで約1200キロ。夏でも平均気温が9℃で、東京の冬と大して変わりません。天気も数時間単位でコロコロ変わるので、天気予報なんてあてになりません。日の出は朝5時、日の入りは夜10時で、なかなか暗くなりません。
港の桟橋付近にビーグル水道のツアーを扱う旅行社が集まっているので、そのうちの一つで翌日のツアーを予約。
桟橋近くにはインフォセンターもあるので、そこでウシュアイア到達記念スタンプをゲット。wifiも飛んでました。
こんな低地では初めて見る花達が咲き誇っていました。
そうこうしているうちに晩御飯の時間に。市内のレストランではウシュアイア名物のカニを扱う店がそこそこあり、茹でガニを食べることが出来ますが、予約が必要らしく、中々一人で入れる店もありません。そしてお値段がとっても高い(1キロ3000円くらい・・・)。
昼はシーフードだったので、夜は肉にしました。単純ですね(笑)End of the Worldの訳が書いてありますが、世の終わりではなく、最果てと言って欲しかった・・・
まずはお通しが。左の小鉢はなんと牛タンの煮込み。めちゃくちゃ旨かった。右の豆の煮込みもGood。ビールがすすむことこの上ない。
そしてついにおでまし、アサードです。骨付きあばら肉。岩塩だけで味付けしたシンプルな料理ではありますが、1時間以上じっくり焼き上げており、脂身もジューシーでもはや反則的な旨さ。日本の神戸牛が美味しいとか良く言いますが、あれは上品な旨さであり、旅行で求めるガツンとした脳天ダイレクト直撃な旨さなら明らかにこっちが勝ちです。間違いない。店員の愛想もよく、いいお店でした。
肉の余韻に浸りながらこの日は就寝。
<1月3日>
朝ごはんを宿でいただき、ビーグル水道ツアーに参加するため、朝9時出発の船に乗り込む。とりあえず晴れていて良かった。
さわやかすぎる港町の朝。こういうのかなり好きです。
出港と同時に街は曇ってきました。
船はビーグル水道を西に進みます。左はアルゼンチン、右はチリという構図。
ツアーではまず、ロス・ロボス島に近づき、アシカを至近距離で観察します。
続いて、ロス・パハロス島で、大量のウミウと遭遇。
そこから灯台を経由して1時間ほど船で進むと、チリ側にある世界最南端の村と呼ばれるプエルト・ウィリアムスが見えます。そこに滞在した人に宿で会いましたが、結構良かったらしい。
更に進むと、いよいよこのツアーの目玉、ゲーブル島近くのペンギン生息地に到着です!
マゼランペンギンがのんびりしています。
写真には写っていませんが、実は1匹だけ皇帝ペンギンがいたりして、この日は結構レアだったようです。
この後牧場に行く組と、直帰組に分かれて、自分は直帰組で港へ帰還。帰還には3時間ほどかかり、昼ご飯と昼寝をするしかありません。自分はエル・カラファテのおばぁから手土産でもらっていた沖縄饅頭をここでいただきました。
なお、一応船には売店があるので、小腹は満たせます。アルコールも販売。
予定通り船は午後4時にウシュアイアに帰還。土産屋さんの物色をしながら宿に帰ります。ペンギン押しがハンパないです(笑)
晩御飯は悩んだ結果、カニを食べることに。と言っても、一人で茹でガニを食べるのはお値段的にもしんどかったので、良さげなレストランでカニをたくさん使った料理をいただくことに。
ここでは念願のカニのセビッチェをオーダー。これでもか、と言わんばかりのカニの量。風味も良く、とっても美味であります。
メインはカニの身入りパスタ。パスタの中にカニの身がぎっしり入っており、こちらもおいしゅうございました。実は大晦日から財布が緩みっぱなしですが、もうこの時点では然程気にしないことにしました。正月くらい美味いもん食べよう、ってやつですね(笑)
カニ三昧を堪能して、宿でカニの風味に包まれたまま就寝。
<1月4日>
実はこの日は唯一のオフ日。約2週間の旅行で、飛行機の乗継ミスとかで旅程が押す可能性があったので、1日予備日を取っておきました。そして、この日はずっと雨で、すぐそばの山は雪。気温4度って、夏の気温ではない。よって、ここぞとばかりに引き籠ってブログを書きまくり、翌日の出立準備も、フエゴ公園のツアーの予約も全て完了。
引き籠り中は宿泊客とおしゃべり。ちなみにこの日いた人たちは、
- 南極でのVRを使ったプロジェクトにこれから参加するポーランド系アメリカ人
- アルゼンチンを北(イグアス)から大縦断してきて、まもなく南極に行くスペイン人
- 父と娘で南米旅行中のスペイン人
などなど。皆さん旅の経験が豊富で、特にアフリカが良かったとの意見が多数(実はまもなく私も別件で行きます・・・w)。地球の最果てに来る人は、やっぱり面白いです。
ちなみに南極ですが、ここウシュアイアから、もしくはチリのプンタ・アレーナス発着のツアーが結構出ています。お値段はこんな感じ。
ほうほう、6500ドルか・・・って約750000円‼カードの上限引き上げないと払えません。しかもラストミニッツと呼ばれる出発直前の格安価格でもこのお値段。最近は5000ドルで行けたら万歳レベルと事。ちょっと前まで40万くらいで行けると聞いてましたが、もはやそんな時代ではないらしい。さすがに日程的にも予算的にもアウトなので、南極はまたいつかの機会に。
最終話・その7に続く。