【E-visa利用】夏のウラジオストク弾丸旅行編
先日、8月から解禁になったロシア沿海州エリア(ウラジオストク等)用のE-visaを使ってウラジオストクに旅行してきましたので、簡単にまとめます。
さて、ウラジオストクと言えば、日本から一番近いヨーロッパと呼ばれ、実際に成田から約2時間のフライトで訪れることのできる、距離的には相当近い外国になります(韓国とほぼ同じ)。しかし、これまでロシアを訪問する際には手続きが面倒なロシアビザ(大使館等にパスポートの提出)の申請が事前に必要で、近い割には行きにくい、そんな地域でした。
それが2017年の8月より、E-visaと呼ばれる制度が運用開始になり、事前にインターネットでビザを申請することで、無料でウラジオストクを含む沿海州エリアを8日間まで旅行できることになりました。これは結構大きな出来事ではないかと思います!
E-visaの申し込み方法は、こちらのサイトから必要事項を記入して、送信するだけ。いたってシンプルです。そして早ければ申請当日にE-visaが発行され、メールで送信されます。これを要所要所で見せれば、晴れて沿海州への旅行が実現します!
ウラジオストク自由港を訪問するための電子ビザ取得 - ロシア連邦外務省領事局
というわけでビザを申請し、航空券とホテルを予約すれば、他の国と同様に旅行が出来ます。今回はS7航空と呼ばれるロシアの航空会社を利用しました。直近の予約だったものの、往復48,000円で思ったより安かったです。
<8月29日>
S7航空の566便は成田15:40発で、出発2時間前からのチェックインということで、それにちょうど間に合うように空港到着。チェックインでは空港係員がE-visaを手に取り10分ほど作業をしていましたが、慣れてくればこの時間も短縮されるのではないかと思います。
この時初めて知ったのですが、S7航空で飛ぶ場合、マイルはS7かアエロフロートにしか加算できないそうです。ワンワールドに加盟しているし、ステータスも適用され、JALマイルから特典航空券も引き換えられるのに、少なくとも成田⇔ウラジオストク便ではJALへの加算は不可能とのこと。隣でチェックインしていたおじさまも首をかしげておりました。もし訂正あれば後日お知らせします。
→後日、ほんの少しだけJALマイルが加算されていました。
フライト情報は以下の通り。
S7 566 NRT 15:40 VVO 19:10 A320 所要時間2時間30分
機内ではパンがパサパサのサンドイッチと飲み物が提供されました。サンドイッチは正直美味しくないです・・・座席はエコノミーでも十分ゆとりがあり、LCCとの違いを感じることが出来ます。機内エンタメなし、電源無しの機材ですが、2時間ちょっとなので全然耐えられます。
あっという間にウラジオストク空港に到着。国際空港ながら、規模は日本の地方空港並み。入国審査もパスポートとE-visaを見せておしまい。質問無し!あっさりです!ちなみに時差は日本+1時間。日本の西にあるのに時間を足すのは新鮮ですね。
現地時刻約19時ですが、空港はかなり閑散としていました。
お店はちょこちょこ空いています。Simが欲しい方は、こちらで買うことが出来る感じでした。空港はフリーのwifiが飛んでいるので、それを使うのもありかと思います。
空港内には生や冷凍の魚介を売る店も。さすが沿海州と言ったところでしょうか。
両替屋はすでに閉まっていましたが、空港真ん中付近にあるATMは動いていたので、ここで必要なロシアルーブルを引き出し、市内へ移動します。市内へは鉄道やバスの選択肢もありますが、鉄道はすでに終了、バスは長く待つということで、タクシーほぼ一択です。こちらも空港真ん中付近に愛想のない店員がいるタクシー券売り場がありますので、そこで行き先を告げ、チケットをもらいます。簡単な英語は通じました。空港からの公共交通については公式サイトを参照ください。
English vershion | Международный аэропорт Владивосток
市内まで1500ルーブル(2800円くらい)でした。夜のウラジオストク市内中心部は渋滞が激しく1時間ちょっとかかってホテル(プリモリエホテル)に到着。旅行者には有名なホテルで、立地がいいのがメリットです。あと、ホテルの隣が日系食材などを売っているショップになります。最近できた様子で、値段は張りますが日本、韓国系の食材等を購入可能です。
実はBooking.comの予約が反映されておらず、ショボい部屋へのダウングレードという事態もありましたが、無事にチェックインし、近くのカフェで夕食を取って、24時間オープンのスーパーで買い出しをし、この日はさっさと就寝。英語が本当に通じないので焦りますが、カフェもスーパーも店員は笑顔で対応してくれたので、良かったです(笑)
<8月30日>
丸一日観光できる唯一の日ということで、ホテルで朝食を食べながら旅程を練ります。朝食は5種類くらいから選べる、且つピザが食べ放題という謎仕様でしたが、そこそこイケました。
朝食後そのまま外出。まずはホテルからほど近い、ウラジオストク駅に向かいます。朝から中国人観光客と遭遇しますが、それは有名スポットである証かと。何が有名かというと、ここはシベリア鉄道の終着駅なんです。まだ朝ですが、時計を見ると、だいぶ進んでいますね。実はこれ、モスクワ時間です。ウラジオストクとモスクワで7時間の時差があるので、今モスクワは深夜2時台ということになります。
歩道橋から駅を望む。左端のホームは空港行きの電車が発着するホームです。
機関車前。観光スポットです。中国人旅行者90%、韓国人8%、日本人2%みたいな感じ。ロシア人ツアーガイドも流暢な普通話を話していました。
モスクワから9288キロというキロポストもあります。モスクワまで鉄道で7日間かかりますが、飛行機が飛ぶまでは欧州へ行く最速ルートでした。
色んなプレートも駅舎に貼られていました。
ウラジオストク駅の隣はフェリー乗り場になっているので、船から鉄道への乗り換えはスムーズです。日本からも境港から韓国の東海経由でウラジオストクまで来ることが可能で、時間がある人は是非トライしてみて下さい。ターミナル内はwifiが飛んでいますが、ロシアの携帯電話番号が必要で、今回は使いませんでした。
ウラジオストク駅の横(地図的には北側)に、近距離列車及び空港行きの電車の切符を売るオフィスがあります。
構内に貼られていた時刻表です。Timetable suburban trains以外の英語表記がないため読解にやや苦戦しますが、左がウラジオストク駅発の時刻、右が着時刻です。空港行きは赤字で書かれていて、1日たったの5本、しかも成田発着便(13:30VVO発)には非常に使いにくい時刻で運転されています。空港までは約1時間とのこと。よって帰国時もタクシーを使うことを決めました。
ウラジオストク市内中心部は全て徒歩で歩けるエリアにスポットが集中しているので、ある意味楽です。坂道が多く、神戸や長崎のようなイメージですが、街並みはヨーロッパにかなり近い。さすが日本から一番近いヨーロッパと言われるだけはあります。
歩いている人もアジア人は比較的少なく、ロシア系が圧倒的多数。一説によるとウクライナ等美女産出地域からの移民が多いらしく、そのせいもあってか、ビックリするくらいの美人がいたるところにいます。特にレストランは店員も客もヤバい(笑)モスクワでは100mに一人美人がいて、ウラジオストクでは10mに一人美人がいる、一説ではそんな言われ方をされているそう。
ヨーロッパとの大きな違いは、走っている車がほぼ日本製なところ。この辺りは極東、アジアを強く感じます。
駅から徒歩5分で中央広場に到着。人よりハトが多いです。
続いて金角湾をまたぐ黄金橋を見渡せる鷲の巣展望台へ。バスやケーブルカーでも来ることが出来ますが、坂道で200Mほど上がれる人であれば徒歩でも大丈夫です。
天然の良港と呼ばれる理由が良く分かります。街並みも一望できる、随一の観光スポットです。
カップルが来て、鍵を付けていく。これは世界共通。
こんなサービスもありました(笑)100ルーブルの方がお得ですね。
展望台にあったお土産屋さんは、中央広場に移動したとのことなので、古い情報をお持ちの方はご注意ください。入り口にでっかい汚いマトリョーシカがあるので、すぐに分かります(笑)
展望台から真下に降りる。階段で降りれば10分もかかりません。隣はケーブルカーで、フニクラと呼ばれています。
ふもとのケーブルカー乗り場。
フニクラと言えばこちらのクラシックが思い浮かびます。登山列車の集客のために作られた曲ですね。同時にからくりテレビの御長寿早押しクイズが脳裏に・・・(笑)
脱線しました。ケーブルカーのふもとから更に少し降りると、ニコライ二世凱旋門や、アンドレイ教会がこじんまりとたたずんでいます。
戦没者慰霊のようです。
C-56潜水艦博物館。内部の見学が出来ますが、あまり興味がなかったのでパス。
お昼時になったので、市内中心部にあるポルト・フランコと呼ばれる旅行者に有名なレストランで昼食をとることに。英語メニューがあるのがいいところです。こちらはイカとイクラのサラダ。さすが沿海州、魚介が美味しいです。サワークリームも美味でした。
こちらはロシア風ハンバーグ。付け合わせの野菜やマッシュポテトも含め、美味しくいただきました。
昼食後は市内を北に進みます。途中スーパー(クローバーハウス:フードコートあり)など寄りながら、やってきました極東連邦大学(かつての東洋学院)。ここの東洋大学構内にあの、与謝野晶子の歌碑があります。
そのすぐそばには、大仏様もおります。鳥取県から友好の印として贈られたとか。日本とのつながりを感じますね。
大学の隣には、ロシア正教会のポクロフスキー聖堂があります。
内部はやはり西洋キリスト教とは異なり、肖像画が数多く描かれていました。初めてロシア正教会内部に入ったので、とても新鮮でした。
そして、もう一つ日本とのつながりを示すものがあります。
とっても読みにくいですが、ウラジオ(浦塩)本願寺跡です。ここにかつて本願寺があったとのこと、しかも海外初展開だったそうです。
しかし、現在ではロシア人おばちゃんの喫煙スポットと化しており、当時の面影はありませんでした・・・
続いてお洒落ストリートとして有名なアドミラーラ・フォーキナー通りへ。ザ・洋風の雰囲気を感じることが出来ます。
僅かながらビーチもあり、やや肌寒い中でも海で遊ぶ現地人もちらほら。
これで一通り観光を終え、ホテルで休憩の後晩御飯へ。リサーチの結果雰囲気よさげなStudio Cafeというお店に行くことに。メニューに日本語も書いてあるので、注文しやすいです。
cafe-studio.ru紹介動画もあります。動画にあるように本当にこのレベルの美人が店内にゴロゴロといて、目移りが止まりません、冗談抜きです(笑)
まず頼んだのはチェコビール。間違って大きいサイズで提供しちゃったけど、ちゃんとお代は小さいサイズにします、って言われました。ラッキー♪
ロシア料理の定番、ビーフストロガノフ。こちらでは色が白なんですね。濃厚だけどしつこくなく、ペロリと食べられます。盛り付けもおしゃれ
そしてボルシチ。パンに入ったやつが食べたかったのでそれをオーダー
パンのふたを開けると・・・出ました!本場のボルシチ!あんまり美味しいイメージのなかったロシア料理ですが、このボルシチもかなり美味しかったです。やはり本場で食べるロシア料理は美味い!
美女もたくさん見れ、料理も堪能したところでお会計、ホテルに帰りました。
<8月31日>
帰国便が現地13:30発のため、11:30頃に空港着となるよう、10:30にチェックアウト。ホテルでタクシーを手配すると明らかな白タクが来て、しかも2000ルーブルと行きよりも500ルーブル高い値段。けんかしてる余裕もないので払いましたが、Uber的なアプリが早く来ることを祈ります。この辺はまだ発展途上な感じが否めません。
チェックインは11:30きっかりにスタート。行きよりも明らかに乗客が多いです。ベトナムからの観光客もおりました。セキュリティラインは1列しか稼働してませんでしたが、比較的スムーズに通過し、制限エリアに到着。ここは店の数も数件、カフェは2軒しかなく、暇つぶしには適しません。よってプライオリティパスで入れる空港内唯一のラウンジ:プリモリエラウンジに突入。
閑散としています。利用者は日本人がほとんど。軽食と飲み物はタダ、アルコールは有料でした。Wifiは切れやすいのであまり使い物にならず、ゴロゴロして搭乗まで過ごしました。
フライトの詳細は以下の通り。
S7 565 VVO 13:30 NRT 14:40 A320 所要時間2時間10分
約2時間のフライトで無事に成田に到着。本当に近いです、ウラジオストク。
今回は弾丸旅行でしたが、ウラジオストク市内の見どころは大体行けたと思います。正直そんなに長居する場所でもないかと。今回使ったE-visaであればハバロフスク等も行けるので、シベリア鉄道で12時間かけて移動してみるのもいいかもしれません。
成田から約2時間で時差も殆どなく、ヨーロッパの雰囲気と美人とアジアが交錯する極東、ご興味あればぜひどうぞ。
ウラジオストク編 完