かけあし旅行記

とある会社員のおでかけ記録

イギリス鉄道旅その3~ロンドン散策とストーンヘンジ・ソールズベリー~

<11月26日>

※今回は鉄分少ないです。念のため(笑)

前日までフル稼働だったため、この日はのんびりと過ごすことに。2回目のロンドンとは言え、とりあえずもっとも有名なここだけは行っておこうと思い、地下鉄で移動。

 

ビッグ・ベンウエストミンスター宮殿。ザ・ロンドンってやつ。

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さすがにこの一帯は朝から観光客だらけ。これを見ると「ロンドン来たぁー!」ってなりますね。

 

その後辺りを散策して、ピカデリーサーカスにあるJAPAN CENTREに突入しました。

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JAPAN CENTREはヨーロッパ最大の日本食材取扱店らしく、バラエティがとにかく豊富。飛行機で空輸した京野菜も売っていたりと、アメリカの片田舎のアジア食材屋とはだいぶ違います。でもお値段もしっかり高いです。なんと鮮魚コーナーまで。日本人の調理師さんもいました。ここでは賞味期限切れ寸前のセール品をいくつか購入し、アメリカに輸入しました(笑)

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買い物も終わってちょうどお昼時になり、ロンドン在住の日本人からおすすめされたラーメン屋「麵屋 佐助」に行ってきました。ここでは日本のつけ麺が食べられると聞いていたので、迷わずオーダー。ちょっと量は少ないですが、日本で食べていたつけ麺そのもの!店内も日本語が通じ、お客さんもほぼ日本人。隣の店が以前紹介したトンコツラーメンの金田屋で、そちらの方が並んでいましたが、トンコツ以外ならこっちに行くべし。

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昼食後は特に予定もなかったのでたっぷり昼寝をし、翌日のプランを練ってました。考えていたのは以下の選択肢。

どれも非常に魅力的でした(特にジュネーブ)が、ユーロスターの直前チケットが高すぎ(往復280ポンド)、飛行機を使おうにも早朝7時発の便に間に合う列車がない(日曜日のため)、ということで、世界遺産ストーンヘンジに決定。

 

夕方からはオックスフォード・サーカスで大量のショッピング客に揉まれながらウインドウショッピングしました。晩御飯はデパートでインドカレーを買い込んでホステルで済ませてこの日は終了。さすがに元宗主国だけあって、インドカレーは普通においしかったです。

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<11月27日>

イギリス滞在実質最終日は、ストーンヘンジの遺跡を見てくることに。アクセスはロンドンからだとバスが主流らしいですが、ブリットレイルパスがあるのでもちろん鉄道で行くことに。ウォータールー駅から1時間に1本出ているサウスウエスタン鉄道の特急に揺られること1時間半、最寄り駅のソールズベリーに到着です。写真はサウスウエスタン鉄道(気動車)の車内。

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ソールズベリーの駅からは、ストーンヘンジ行きの2階建てツアーバスが出ています。往復のバス代、ストーンヘンジの入場料込みで28ポンドで、ドライバーに直接現金で支払います。ネットで事前予約も可能です。

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このホッチキス止めの紙ペラが往復バスで必要になるので、なくさないようにしましょう。

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バスに乗るとイヤホンをもらえ、座席前部にあるジャックに挿して自動音声ガイドを聞くことが出来ます。なんと日本語ガイド(10ch)もあるので、英語が苦手な人でも安心です。ついでにUSBポートもついてるので、スマホ等の充電も可能という配慮っぷり。さすがです。

バスで揺られることやく40分で、ストーンヘンジのビジターセンターに到着。バスのドライバーから入場券を、外でお姉さんから無料のオーディオガイドをもらって、いざ出発です。

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ビジターセンターから本丸の遺跡までは無料バスを利用できます。到着後、お目当ての遺跡がまもなく姿を見せました。

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感想としては、思ったよりも小さいなぁ・・・(笑)でした。そして気温がこの辺りだけとても低く、危うく風邪引くところでした。結局見どころはここだけなので、サクッと見て回って、そそくさと退散。

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帰りのバスは途中2か所で降車可能で、自分は昼食を取るべくソールズベリー中心部で下車しました。これが正解。街はヨークよりも更に小さめながらも、必要なものがすべて揃っている感じで住みやすそう。

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中心部ではここでもクリスマスマーケットが開催されていて賑わってました。

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前回ヨークで断念したホットワインをいただき、ついでに屋台でドイツウインナーのホットドッグを購入。最高の昼食でした。写真を取り忘れたのを後悔(両手が塞がっていた・・・)。

 

昼食後は、街のシンボルであるソールズベリー大聖堂へ。写真は道中見つけた歴史ある門。

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これがソールズベリー大聖堂。ゴシック様式ですね。尖塔の高さが英国で一番とのこと。でも、内部はもっと凄かった。

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内部は今まで見た数々の教会・大聖堂の中でもトップクラスでした。まさに鳥肌もの。

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神聖さがここまでビシビシと伝わってくる教会も珍しいのでは、と思います。

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もはや完全にRPGの世界で、何かが出てきてもおかしくない、そんな空間です。

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この大聖堂には世界で最古の機械仕掛け時計(現役稼働中)があります。

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そして、ここにはもう一つ、絶対見逃せない、超有名なものがあります。

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そう、マグナ・カルタです。世界史で出てきた「大憲章」です。1215年ジョン王が制定、立憲政治の草分けといえる存在で、現在でも英国憲法を構成する法典の一部です。ここには現存する4本の写本のうち、最も保存状態の良い1本が保存されています(他は大英博物館にもある)。さすがに写真撮影は禁止されていたので、壁にあった英訳(写本はラテン語)を写真に収めました。ラテン語版は紙1枚に内容を収めるべく省略表記が多いが、これをちゃんと英訳するとかなりの長さになる、という説明です。ラテン語を現地のおじいちゃんが一生懸命読んでいたのも印象的でした。

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見学を一通り済ませ、ソールズベリー駅まで歩いて帰る。イギリスの長閑な地方都市は思った以上に良かったです。

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夕方には無事にロンドンまで帰り、晩御飯を現地在住の友達と食べ、翌朝の便で帰国しましたとさ。帰りのVA便も機内食がとっても美味しかったです。また乗りたいですね。

 

今回は2度目のUKでしたが、ブリットレイルパスを最大限活用しつつ、ロンドンと地方の両方をいい感じに巡れたのかなと。イギリス英語はアメリカ英語と発音が違うのでまれにリスニングで?でしたが、慣れたら問題無しでした。

ちなみにBrexitの影響は観光目線では分からなかったものの、新聞はじめメディアで活発に報道されていました。実際に離脱するのはまだ先の話だし。離脱した後どう変化したのかを見に、また訪れたいと思います。

 

イギリス編 完

イギリス鉄道旅その2~イギリス国立鉄道博物館とヨーク~

<11月25日>

※今回は鉄道分が最も濃いです※

午前中はロンドン各地の駅の視察をして、ちょっと野暮用を済ませる。写真はリバプールストリート駅。各ターミナル駅に違った味があるので、これはこれで面白い。

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こちらはキングスクロス駅。この駅は、鉄道好きでなくても知っている人は多いはずです。

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そう、ハリーポッターで出てくる9と3/4番線があるんです。この通り行列が途切れません。

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このショップは確実にぼろ儲けだろうなぁと(笑)

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今日の目的地はイギリス中部のヨークです。ヨークまでロンドンから特急で約2時間。運航はVirgin Trainです。

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Virginの車内は結構おしゃれで、企業文化が出てるなぁと思いました。ちなみにこの特急、ほとんどの乗客が座席指定をしていたので、パス利用でない場合は指定したほうが無難です(空席を探すのが大変)。定刻通りにヨークに到着。中間駅らしい構造です。駅構内で昼食を取り、いざミュージアムへ。

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駅から歩いて5分ほどで、国立鉄道博物館に到着。何と今年7月から入館料が無料になりました!懐の大きさを感じます。

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かつての王室専用車両の展示もあります。

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車内の座席を用いたレストラン。実際に食事をとれます。

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昔の機関車。こちらの博物館は高齢の人たちが多く、昔の鉄道を懐かしんでいるような感じ。

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館内では指定された時間に説明イベントがある。もちろん無料。この日は王室車両の説明会でした。

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郵便車両。仕分けをしながら走っていたみたいですね。

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博物館から、片道2ポンドでヨーク市内中心部まで連れて行ってくれるとのことで、この機関車型のトロリーに乗って移動。

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道中の景色もかなり良い。

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 ヨークは城壁が残る街で、今でも城壁内部が市内中心部です。

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バスはヨークミンスター(大聖堂)前で停車。北ヨーロッパではドイツのケルン大聖堂に並ぶ傑作らしい。確かに外見からして素晴らしい。

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帰りのバスまで30分あるので、市内中心部を散策。こじんまりとしている、かわいい街というイメージ。治安もよさそう。

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屋外マーケットもたくさん出ていました。

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クリスマスマーケットですね。歩くだけで楽しいです。ホットワインに思わず手が伸びそうだったものの、博物館見学がまだ残っているので我慢。

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予定通り博物館に帰り、館内の見学を続行。ユーロスター(旧式)の機関車です。

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そして、この博物館最大の目玉は、

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なんと0系です!JR西日本から寄付されたそうで、イギリスの車両に囲まれて完全に異彩を放っています。日本語の説明まであり。

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もちろん車内も見学可。この国鉄臭がプンプンする車両を見て、イギリス人は何を思うんでしょうか。比較して分かったけれども、日本の新幹線はやっぱり大きい。座席が3-2の配置なのが大きい。欧米は2-2が主流。

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その他、実際に動く転車台の説明がありました。

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英国製機関車の勢ぞろい。リアルトーマスやん!

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会場上部にはとても古い形式の信号が(腕木式信号機!!)

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なんと実際の東海岸線の在線モニタも見れます。ヨーク駅構内の配線が良く分かります。

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博物館からヨーク駅を望む。

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信号てこ。いまだに結構使っているらしい。

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そして、なんとタブレット!貴重です。

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日本のJRでは、通常でのタブレット閉塞は全廃になったはず。台湾に行ったら見れるけど。タブレットもイギリスの発明品。素晴らしい。

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一通り見学を済ませ、再びVirgin特急でロンドンに戻る。その後、ロンドン市内で停電というニュース(本当に文字通りブラックフライデーやん、という突っ込みはさておき)

www.thesun.co.uk

が流れ、ホステルに戻らず他の路線に乗って時間潰ししてました。これはEuston駅から出ているMidlandsという路線で、バーミンガムまでの近郊列車。通勤電車でもクロスシートで普通にワイン飲んでるのはちょっと違和感ありでしたが、よくよく考えてみると、常磐線でワンカップ飲んでるのと同じか(笑)途中の主要駅まで行って、帰りはまたもやVirginの特急で帰ってきました。

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駅で晩御飯を食べ、帰る頃には電力もすべて復旧していて一安心。

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その3に続く

イギリス鉄道旅その1~6年ぶりのロンドン~

<11月23日>

アメリカはこの時期Thanksgivingというホリデーシーズンで、学校やその他の施設が休みになります。アメリカで七面鳥食べてブラックフライデーで買い物三昧・・・的な過ごし方もいいのですが、せっかくなので遠くに出かけようと思い、散々調べた結果、飛行機代が安いのは北か東に進む方向だけ(つまり寒いところに向かう笑)。しかしここミシガンより寒いところには行きたくなく、値段や直行便の有無も踏まえてイギリスに行くことにしました。イギリスに行くので鉄道三昧の旅にすべくブリットレイルパスを事前購入。よって、今回の旅行記は鉄分(鉄道分)が圧倒的に濃いです。ご注意ください。

 

出発は毎度利用のデトロイト国際空港。サンクスギビングで混んでるかと思いきや、実はガラガラ。今回は日本から残念ながら撤退してしまったVirgin Atlantic(VA)のプレミアムエコノミーで飛びます!デルタの上級会員であればVAでももちろんラウンジは使用可能です。今回の便はVS108 A330-300 DTW 18:15⇒LHR +6:55です。

 

 フライトは予定通り搭乗を開始。キャビンアテンダントの挨拶がイギリス英語で早速テンションが上がる。VAのプレエコは座席幅が21インチ=約53センチ広いことで有名。座席も革張りで良さげです。ヘッドホンはノイズキャンセリングではなかったのは残念。デルタも来年以降ちゃんとしたプレエコを導入するみたいですが、遅すぎでしょうね。

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深夜便にはアメニティも配布されます。中身は一般的な感じですが、色が紫で統一されてます。

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プレエコだとウェルカムドリンクが出るんですね。シャンパンをもらいました。

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デトロイト⇔ロンドンは約7時間半のフライトで、食事は2回出ます。下の写真はメインの機内食で、量はやや少なめなものの、デルタの機内食になれた舌には超絶美味しく感じました。アメリカの航空会社は本当にどうかしてる(笑)

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<11月24日>

夜便なので、機内で寝れるだけ寝て、朝ごはんをささっと食べて、定刻通りにヒースロー空港に到着。ヒースローの入国審査は時間がかかることで悪名高い上、前回(6年前)も審査官に色々言われて嫌な思い出があったが、今回はあっさり終了。といっても1時間はかかったけど・・・英語がそれなりにしゃべれるようになったのが大きいのかもしれない。

 

入国後はヒースローエクスプレスでパディントン駅まで直行。今回はブリットレイルパスを持っていたため、駅のインフォメーションセンターで無事にバリデート。久しぶりの電車です。駅の雰囲気が空港第2ビル駅っぽくて、何故だか懐かしい感じがした。パディントンまではノンストップ15分で到着。

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今回の宿は市内中心部のユースホステルなので、まずは荷物を宿に預け、旅の第一目的地であるロンドン交通博物館へ。ここはロンドンの都市の発展と公共交通の歴史が展示してある博物館で、ちびっこには大人気の場所です。事実当日も幼稚園児がたくさんいました。

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学生証を持ってきていなかったものの、何故か初見で学生だと見抜かれ、受付のお姉さんに学割料金を適用してもらい、いざ内部へ。早速日本語がwwここはロンドンのはずが何故か東京の路線図がww

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右側の壁に世界各地の地下鉄の路線図の抜粋が掲載されています。

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馬が曳いていた時代の展示。

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最初の地下鉄車両もあります。

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中に入って座ることも可能。今とは違って気品あふれる車内。

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かつては女性専用車両もあったようですね。

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ここはデザインセンター。公共交通の標識などがどのようにデザインされたか展示されていて、これも興味深い。ロンドン交通局はデザインのセンスも重要視しているよう。

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券売機の歴史。

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駅構内の標識の歴史。

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これは結構衝撃的だった、モケット(車両用シート)のデザインコーナー

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そして、ついに発見してしまった、地下鉄の運転シミュレーション。会場の隅っこにありました。使用ソフトはなんとOpen BVE

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出た!デッドマン!元ドライバーとしては血が騒ぎます(笑)デッドマンを離すと自動的に止まるという、いわゆる保安装置の一種。

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東京メトロとはハンドル位置が逆です(イギリスは左手ブレーキハンドル、右手力行ハンドル)

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もちろん数駅運転しました(笑)ハンドルが逆なのでちょっとやりにくかったですが、何とか停止位置1メートル以内を達成。その後幼稚園児に譲って大きいお兄さんは見学続行。ちなみにワンハンドルのシミュレーションもありました。

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地下鉄以外にもバスの展示などもあり、まさに子供達にはいい遊び場でしょう。

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交通博物館を出て、近くにあるロンドンで有名なラーメン屋さんの金田屋へ。とんこつラーメンをいただく。現地では一風堂よりも人気とのことで、確かにおいしかった!10.5ポンドで、ニューヨークと違ってチップがないので、結果的にはNYより安い。

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昼食後は、ブリットレイルパスでぶらり鉄道の旅へ。と言ってもこの日は夜にミュージカルを見るため、近場で済ますことに。やってきたのはセント・パンクラス駅。ユーロスターの発着する駅で有名です。ここは6年前と大して変わらず。

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今回の目的はユーロスターではなく、その隣のホームにいる、これ。サウスイースタン鉄道です。車両は日立が製造したことで有名で、最高時速225キロ。愛称はジャベリン。

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日立のA-trainをベースにしているので、座席の感じもまさにそれ。固いっす(笑)

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ロンドンからAshford Intlまではユーロスターと線路を共用するため、225キロでぶっ飛ばせるわけです。高速新線は最高225キロかつAC25000V、在来線は最高160キロかつDC750Vの第三軌条という、両方の規格で走れるある意味変態な車両です。Ashfordまでの往復で高速新線を楽しみましたとさ。

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往復の短い旅を終え、ユースホステルのチェックインを済ませる。荷ほどきと昼寝をしたあと、周囲を散策してマックで晩御飯を食べ、いざミュージカルへ。今回は事前に「オペラ座の怪人」を予約していたので、開園19:30に合わせて会場へ。道中はライトアップで雰囲気よさげ。

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会場のHer Magesty's theatre前。

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ニューヨークのブロードウェイと違って会場は狭めですが、歴史ある建物です。今回は2階席を取り、これは正解でした。2時間半のミュージカルはあっという間に終わり、余韻に浸りながら帰路へ。

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その2に続く

キューバ旅行記その3~All Inclusiveのバラデロ~

<8月31日>

 リゾート地バラデロ行きのバスがホテル・プラザ前から9時発とのことで、それに合わせて出立準備。集合場所まではタクシーを使用したが、10分の乗車で8CUC。ちょっと高かったけど我慢。ホテル・プラザではキューバ最終日の宿泊予約をして、バラデロ行きのミニバンに乗車。途中1回トイレ休憩をはさみ、正午ごろに3日間滞在するBe Live Experience Varaderoに到着。

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 建物は確かに年季が入っているが(おばちゃんの言っていた通りボロい)、のんびり滞在するには全く問題ないレベル。しかもキューバに来て初の太陽を拝むことが出来て、テンションが上がりまくる。施設はホテル部分、ヴィラ部分とプール、専用ビーチ、レストラン4つ(うち二つは要予約)、ディスコ、バー3つなど施設の外から一歩も出なくて良いレベル。これで1泊10500円だったらコスパはいいかなと。そしてオールインクルーシブにはバーでのアルコールももちろん含まれているので、簡単に言えば酒飲み放題!ビュッフェのレストランはもちろん食べ放題!バーは24時間どこかが必ず開いています(笑)天国かここは!!

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 いやぁ、本当にリゾート地です。まだアメリカ人はほとんどいませんが、ヨーロッパ各国から観光客が来ていて、思い思いに滞在を楽しんでいます。ここはヨーロッパかと思うほど。ホテルの案内も英語、スペイン語がメインで、フランス語とドイツ語の記載もありました。カリブ海恐るべし。どこか東南アジアと似ている気がしてきたのはちょうどこの頃。

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 これがビーチ。白い砂浜、エメラルドグリーンの海。まさにリゾートですね。バラデロは細長いヒカコス半島に位置し、視界180度が水平線です。地球が丸いことがよく分かる。波もほどよく、最高の環境です。

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 昼食後、さっそくビーチで日光浴と海水浴と読書。ガンガン日焼けします。波の音を聞きながらのんびり時が流れていくのがたまりません。ビーチではヨーロピアンの家族連れやカップルなどが戯れていますが、たまに一人で来た自分みたいなおっさん、おじいさんもいて、なかなか面白い様相でした。そして、驚いたことに、女性の5%くらいはヌーディスト化してました(所謂そういうビーチではありませんが、若い人も普通に)・・・アジアから来た小生にヨーロッパの天国を見せてくれてありがとうございました(笑)夕方には下の写真のようにスコールっぽいのが来たので退散。

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 夕食後は部屋でのんびりして、21時半ごろからは屋外ステージでマジックショーを観覧。客を飽きさせないようにホテル側も手を尽くしています。23時からはディスコが始まるらしいが、旅の疲れで就寝。たくさん遊んで食べて楽しんで・・・エネルギーの重点には最高です。しかも全部宿泊費に込み込み。素晴らしすぎる。そりゃヨーロッパ各国からバラデロに直行便があるわけですね。

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<9月1日>

 起床後朝食を食べ、再びビーチへ。この日は快晴。

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 ビーチではビーチバレーやダンスレッスンなど、朝からホテル側が用意しているアクティビティに無料参加可能で、結構な人たちが参加していました。ビーチでカクテルを飲みながらボーっとしたり、海で波乗りにチャレンジしたり、ヨーロッパ美女を探したり(笑)、最高の時間でした。

 

 昼食後もビーチで日焼けし、プールサイドのバーで少しネットサーフィン。ここはネットのカードが1時間2CUCと、ハバナに比べて割安で(もちろんハバナでも使える)、追加でついつい購入してしまいました。そして、到着してから本当にホテル敷地内から一歩も出ていません(笑)下の写真はビュッフェの様子。

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 夕食後はホテル周辺を散策してみたが、周りに何もなく結局ホテル敷地内を歩いていただけだった。ホテルの向かいに1軒レストランがあったので、ホテルの食事に飽きたら行けば、という程度でしょう。夜のステージでは昨日とは違ったショーが行われ、23時ごろまで大盛況でした。

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<9月2日>

 ハバナへ帰るバスが15時に来るとのことで、レイトチェックアウトを申請。15CUCでした。朝からダメ押しのビーチで至福のひと時を過ごし、バイキングの昼食を堪能し、バスでホテル・プラザに18時半ごろ帰着。そのままチェックインし、旧市街を散策。帰ってくるとやはりハバナの人の多さ、ごみごみした印象受ける。ここが首都なんだなぁとしみじみ思う。そして日焼けしたせいか、道行くハバナ市民に「お前ほんとに日本人か?肌の色が俺たちと同じだぞw」と突っ込まれること数回。この日はその辺の売店で売ってる肉盛りみたいのを食べてホテルでブログ執筆。翌日は朝6時のフライトなので、早めに就寝。ちなみにホテル・プラザは4つ星ですが、設備は先進国の2つ星程度で、バスタオルすら部屋にありませんでした(汗)まぁ持っていたからいいけれども。あと、キューバのホテルはどこもシャンプーがありませんでしたので渡航される方は持参することをおススメします。

 

<9月3日>

 朝3時に起床。チェックアウトをして前日予約しておいたタクシーで空港へ向かう。朝の3時台なのにハバナ中心部は現地人で結構賑やか。開いている店もちらほら。これは意外でした。しかし道路は相変わらず怖いくらいガラガラ。空港は24時間体制ですがさすがに6時台のフライトは2便しかなく、基本ガラガラ。出国前のセキュリティチェックも今まで受けた中で一番適当(笑)で、テロとか心配しないの?と疑いたくなるほど。

 HAV→MEXはアエロメヒコのB737-700で、個人モニターがなかったが爆睡してたら2時間半でメキシコシティに到着。行きと同じように一旦入国し、朝食を空港で食べ、アエロメヒコのラウンジで約1週間ぶりのネット使い放題の環境に感激(笑)。キューバでは計2時間しかネットに触れておらず、かなり浦島太郎になっていたので(キューバでもCNNやCCTVなど各国のテレビはホテルで見れますが)、むさぼるようにネットサーフィン。そして昼過ぎのデトロイト便で米国へ戻りました。

 

 今回は初めてのカリブ諸国訪問でしたが、ハバナは首都らしい部分とコロニアルが同居していて、本当に独特の雰囲気でした。バラデロは完全なるリゾート地。しかも安い。これがアメリカ人が大挙して押し寄せるようになると、他のカリブ諸国のように値段が跳ね上がりそうで怖いくらい。日本人もハバナ市内ではちらほら見かけたし、中国資本が多く投入されているのもあって、たまに中国人も。ちなみにマックは発見できず・・・(笑)チェ・ゲバラが予想以上にイケメンで、人気が出るのも納得。

 そしてこの国、結構安全です(犯罪に遭う確率論的に)。前回チリでやられた経験から最初少し身構えていましたが、変なことさえしなければ比較的リラックスできる国でした。

 現代のアメリカ的なものが溢れていない、世界でも貴重な国のキューバ。この国がどう変わっていくのか、また時間をおいて訪ねてみたいと思います。

 

キューバ編 完

 

キューバ旅行記その2~雨のハバナ~

<8月29日>

 朝8時に起床。外は依然として雨。ホテルの朝食はさすが5つ星だけあって、選びたい放題食べ放題。とりあえずフルーツとオムレツを注文。いちいちオシャレです。味もまずまず。

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 とりあえず旅の疲れもあり、雨が止むことを期待して2度寝するも、11時起床でまだ雨。仕方なく地図を頭に入れて散策開始。観光客は雨でも普通に歩いているので、この時期は仕方ないのかもしれません。

 

 キューバの見どころは旧市街に集中していて、スペイン統治時代のコロニアルな建築物をこれでもかというほど見ることが出来ます。ボロボロの建物に住んでいる現地人の生活も同時に垣間見えます。

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 そしてびっくりするくらいとっても平和。危険を感じません。試しにこの日の深夜にホテル周辺を散策しましたが、それでも危険は感じませんでした。メインストリートはオビスポ通りで、観光客だらけです。雨の中一通りオビスポ通りを歩いていると、人々が密集するスポットが。ここがいわゆるWi-Fiスポットで、地元民も観光客もネットをするためにここに来ているのだと。Wi-Fiにつなぐためにはホテルの窓口などでカードを買い、IDとパスワードを入力する仕組みです。値段はハバナの宿泊したホテルで1時間4.5CUC=$4.5=450円。場所によって値段は変わりますが、正直クソ高いです。しかしネットが当たり前の世界で暮らす人間にとって、unwiredなのはストレスフルなんでしょう、相当数の外国人もネットをしていました。ちなみにWi-Fiスポットは市内各地にあり、自分のホテルもスポットかつカード購入可(日中のみ)でした。

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 昼食はホテル近くのパエリアがおいしいと「地球の○き方」に書いてあったLa Paellaにて、ロブスターパエリア12CUCをいただく。

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 さてお味はというと、不味くはないけど、特別おいしいわけではない。さすが○き方。レストランはあまり信用なりません(笑)昼食後はセントラル広場周辺と北部の要塞を見学し、旧市街の大体の地理をつかむ。旧市街にはいくつもATMがあり、きちんと動いていたので、がっつりキャッシュを引き出すことが出来ました(手数料はかかります)。

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 さて、キューバと言えば1950年代の車がたくさん走っている、そんなイメージでしょうか。確かにおおっと呼べるような旧式の車が普通に走っていて、やや朽ちたコロニアルの建物を見ると、いつの時代に生きているのかという錯覚さえ覚えますが、実は結構新しい車も走ってます。特にHyundai(KIAも)が空港タクシーの主流だし、観光バスも中国(宇通客車)製。比較的新しいVWも走ってる。古い車は本当に私用で使っている場合もありますが、基本は観光タクシーとして利用されていて、料金は普通のタクシーの2~3倍。乗り心地はイマイチですが、雰囲気はOK。

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 あと、社会主義国だけあって、スーパーみたいなお店の営業時間もどこも大体同じです。多くは昼の12:30に開くみたいで、その頃になると店前に人がたくさんいます。店内の品ぞろえも、例えは悪いが昔テレビで見た北朝鮮みたいで、あるにはあるんだけど必要最低限の量で価格もなかなか、という感じ。非常に興味深い。

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 途中ヘミングウェイが常連だったバーを発見。すさまじいサインの数と観光客。

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 引き続き市内をぶらぶらしていると、おっさんに声をかけられる。「¿Habla usted español?」(あなたはスペイン語を話せますか)スペイン語はチリ旅行後少しずつ勉強していましたが、まだまだ話せないので「No, pero hablo ingres.」(いいえ、でも英語なら)と言うと、おっさんも英語で話し出し、「おいらそこで写真の先生やってるんだよね、んでキューバの歴史教えるの好きなんだよね」と何かどこかの途上国で出会ったことのあるタイプの人間でした。この場合、おっさんは①本当にお人好しで、ただただ親切心で話しかけている。もちろん金銭の要求なし、あるいは②お人好し風にして、最後はぼったくる、ひどい場合は睡眠薬か暴行で身ぐるみはがされる、もしくは③基本お人好しだけど、最後は人情で金銭をせびる、の3パターンで、平和と呼ばれるキューバでどんなタイプの人がいるのか好奇心もあって、おっさんの話を聞くことに。

 おっさんは推定50歳前後で、英語はまずまず話せる。彼は近くのバーにチェ・ゲバラが使ったタイプライターがあるから是非見せたいと言う。いいよ別に、と言ってもハバナに来たんだから是非見ていきなよ、とせがむので、バーに入る。そこにはチェ・ゲバラが使ったとされるタイプライターと実際に打ったという原稿、それを読んだスピーチの写真が飾ってあった。

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 確かに年季がすさまじい。おっさん曰く、「このバーはチェ・ゲバラのバーで、彼の品がおいてある歴史あるバーだ」「君はキューバの歴史は知っているか」と饒舌に語る。歴史の話が落ち着いたころに「このバーではチェ・ゲバラドリンクという飲み物があるが、どうだい、飲んでみるか」とおっさんが次の手を打つ。ううん、なんかちょっと怪しい雰囲気出てきたなぁと思って値段を聞くと4CUC、とりあえず1杯頼むと、すかさずおっさん「俺の分は??頼まないの??」おっとっと、ちょっとうざいけどお話ししてくれたから奢ってあげた。これがそのチェ・ゲバラドリンク。アルコールは薄目のカクテル。

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 味は初体験ながらOK。会計も二人分8CUCで明朗会計、と思いきや、最後に来ました。おっさん「俺にはさぁ、今3歳の子供がいてね、病気なんだ。だからさぁ、1CUCでも2CUCでもいいからくれよぉ~頼むよ。」さぁて答えは③でしたね。別に悪い人ではないんだけど、最初の教師っていう話とあんまり辻褄も合わない気がしたのでお断り。自分学生だしね。(てか油売ってないで働けよ。キューバでも個人営業今はOKだろと。)そしたらすんなり分かってくれた。おっさんの名はカルロス。見かけたら仲良くしてあげてください(笑)ちなみにカルロス君以外のハバナ市民もたまに英語で話しかけてきますが、基本は害もなくいい人が多いです(道案内してくれたりとか、おいしいレストラン教えてくれたりとか)。あと腕時計をしていると現在時間を現地民からよく聞かれました。

 おっさんの話を聞いているうちに晩御飯の時間になったので、道すがらのハバナ人に教えてもらったパラダールという個人経営のレストランに行ってみました。○き方にも載っている「イバン・フスト」というレストランで、トリップアドバイザーのサインもありました。でもその日は予約で満席!で入れず、しょんぼりしようとしたら「近くに同じシェフのレストランがあるから、そこでよければ案内するよ」と言われたので付いていくと、満席で入れなかったレストランの1階部分でした(笑)。店員は英語もペラペラで、とりあえずおススメのダイキリかぼちゃサラダとリブポークを注文。お味はどれも合格!どころか、普通に激ウマでした。量も十分すぎるほどだし、これだけ食べても確か22CUCで、満足度高かったです。調理も丁寧で、これはアリです!

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 夕食後は市内を散策しながらホテルへ戻る。カフェやバーでは音楽隊が陽気なミュージックを奏で、観光客はモヒート等を飲みながらリズムに耽る、そんなハバナの夜です。雨でも悪くない。そう思える一日でした。

 

<8月30日>

 再び朝8時に起床。まだ雨が降っている。湿度のせいで洗濯物が乾かない。テンションは上がらないが、ハバナに一日滞在できるのはこの日が最後なので、観光に出かけることに。この日は昨日行けなかった新市街へ観光バスを使っていくことと、翌日からの旅行プランを作成し、予約をすることがミッション。

 

 まずは翌日からのプランを検討。キューバは国土が思ったよりも広く、東の端まで行くとバスで15時間以上かかる。帰国便がハバナ早朝便のため、近場で過ごせる場所を検討した結果、リゾート地バラデロに決定。ハバナからバスで3時間ほどのところにあるキューバ随一のリゾート地で、三食込み、その他サービス込みのAll Inclusive(オールインクルーシブ)というサービスが売りで、白い砂浜、エメラルドグリーンの海を堪能できるらしい。期待が高まります。

 

 さてさて現地でのツアー予約ですが、ホテルにおいてある英語版のガイドにはツアーの詳細が載っていなかったため、パンフレットの発行元を訪ねてツアーの詳細と予約ができるか尋ねることにした。オフィスを訪ねて「ツアーの内容とか分かるパンフレットありますか」と聞くと、「ああ、うちはネット予約してるお客さんのみ相手にしてるから、ここには資料はないよ」・・・おい、ここはネット環境がくそ悪いキューバだぞ、何言ってやがる。と喉元まで出かけたが、「そしたらどこでツアーは予約できる?」「200mくらい言ったところに○○っていう旅行代理店があるから、そこならパンフレットもあるし予約もできるよ」。写真は1軒目の代理店があった広場。

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 もし仮に、2軒目ですんなりいったら、キューバも先進国の仲間入りです(笑)2軒目の○○代理店にて「すいません、ツアーの詳細が分かるパンフとかありますか」

「ごめん、うちにはないの。内容が分かってるなら予約はできるけどね」

やっぱりそうきたか。旅慣れるとこういう展開はもはや驚きに値しない。

「え、さっき別のところでここならパンフとかあるって聞いたんだけど」「でもないんです。ごめんなさい」「どこならツアーの詳細とか見れるの?」「「オビスポ通りに××っていう代理店があるから・・・(以下略)」

 

 3軒目××代理店

「すいません、ツアーの詳細が分かるパンフとかありますか」

「・・・ない」

「え、ないの?」

「ないね。別の代理店で○○っていうのがあって・・・」

「いや、その○○っていうところでここに行けって言われたんだよ(笑)」

「あら、そっか~ちょっと待ってね。そしたら近くにあるホテル・プラザの中にクバカナンっていう旅行会社があるから、そこならパンフも見れるしその場で予約できるよ」

 

 そうして彷徨うこと4軒目、ようやく求めていたツアーリストをホテル・プラザ内で発見しました!様々なツアーリストとお値段が記載されていて、もちろんお目当てのバラデロ行きもありました。予約はデスクのおばちゃんに直接話してその場で現金支払いというもの。英語も通じます。おばちゃんがひたすらよさげなホテル(5つ星)を薦めてくるものの、お値段が高いので、結果4つ星で1泊105CUC=10500円の(おばちゃん曰くボロい)ホテルを2泊予約。ついでにハバナ~バラデロ往復のバス代込みで245CUCを現金にて支払う。これで第1ミッション完了。

 

 代理店のギャグ対応に時間を取られ、いつの間にか昼過ぎに。新市街へ行くバスは30分に1本らしいので、先にバスで新市街方面へ行くことに。観光バスは10CUCで乗り放題で、旧市街のセントラルパークから乗れます。最初に下車したのは革命広場。ここには、かの有名なチェ・ゲバラとカミーロの肖像が壁に書かれているスポットです。雨ながら観光客がしきりに写真を撮っていました。

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 次のバスが何故か1時間後ということで、あたりをぶらぶらしながら暇つぶし。といっても、周りには本当に何もないので、雨の中暇を持て余す。1時間後にバスが来て、ミラマール地区で下車。特に見どころもないが、唯一おいしいとされるパラダール「ラ・フォンタナ」があるので、昼の2時半くらいに突撃。さすが人気店で、結構混んでました。本日の魚料理とライス、キューバ名物のポターへと呼ばれる豆のスープを注文。お味はどれも美味で、満足度は高かったです。やはりキューバはパラダールで食事をするのが良いですね。

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 昼食後、バス停で観光バスを待つも、一向に来ず。しかもバスが来たのに無視されて、土砂降りの中追いかけても気づかれず、テンションが下がるも、タクシーで帰るお金を惜しみ、逆方向に走るバスのルートで待ち伏せする作戦を決行。バス停ではないところで待っていたが、来た瞬間に思いっきりアピールすると、なんとあっさり乗せてくれた。これもmaps.meがあったので出来た技。本当に重宝します。

 本当に新市街は見どころがなく、ホテルにいったん戻って昼寝。晩御飯はホテル近くのレストラン「ラ・インプレンタ」でシーフードスパゲティとモヒートをいただく。スパゲティは何故かUS並みのブヨブヨ麺でがっかりだったが、具はおいしかった。値段も手ごろで、悪くはないかなと。しかし優良パラダールには敵わないです。

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 その後は旧市街を散策して、名前は忘れたがカフェっぽいところで酒を飲みながらライブミュージックを聞き、30CUCほどのお支払い。キューバらしくて良いです。新市街にはジャズバーとかがあって、深夜まで盛り上がってるらしいので、興味がある方は是非。

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その3に続く。

キューバ旅行記その1~ニューヨークからハバナへ~

<8月28日>

 今夏はどこに行こうかと数か月悩んだ末、まもなく環境が激変すると言われているキューバに行くことにしました。激変する理由はアメリカとの国交回復で、資本主義がドドッと流入し、今までの平和な社会主義が変貌する可能性が高いから、と言われています。今秋にはアメリカ本土とハバナの直行便ができるくらいだし。しかも6月にチリで出会ったイギリス人医学生(女性)は「ハバナマクドナルド出来たらしいよ」などと言ってたけど、果たして本当にそうなのか?いずれにせよ、早めに行っておきたい国だったので、アメリカ国内旅行とセットでカリブへひとっ飛びすることにしました。

 

 出発はニューヨークのJ・F・ケネディ国際空港。日曜の朝便(9:40発)だったのでNY中心部からUBERで飛ばす。道は空いていて所要30分で料金50ドル、こんなもんでしょうか。アメリカではUBERやLYFTなどタクシーアプリがとても便利なので、来てからあっという間にヘビーユーザーになりました。類似アプリも続々リリース中で、NY限定でJunoというのが数日前に誕生しました。見た目や機能は全く同じです。差別化はどこで・・・(笑)ちなみに普段はアメリカの田舎に住んでいる身からすれば、NYもLAも怖くて絶対運転したくありません・・・

 

 空港ではデルタアメックスゴールド(DAG)の恩恵でSky Priorityの優先チェックイン、優先搭乗で楽々機内へ。ハバナまではメキシコシティ経由で行きます。JFK→MEXは機材はB757、所要約5時間です。DAGのおかげでコンフォートプラスといういわゆるプレエコ席に乗れるので、気持ち的にやや楽ですが、これでもJALANAの長距離便エコノミー席とほぼ同等。5時間のフライトで、国際線なのにご飯は出ません。しょぼいスナックのみ。食べたかったら有料で買えってことです。デルタ航空は米国航空会社の中ではサービスレベルはマシな方ですが、日系航空会社と比べてはいけません(最近はデルタに慣れましたが・・・)。

 

 メキシコシティでは乗り継ぎのため一旦入国審査。そう、この空港はトランジット専用通路が入国審査後なのです。最初は知らずに呑気にトイレに行っていたら、外国人用審査レーンがあっという間に埋め尽くされ、結果50分くらい入国審査で待ちました。その後、預入荷物が放置されていたので乗り継ぎ用のベルトコンベアに乗っけて、再び制限エリアへ。

 

 ここで今後キューバに行く方に情報です。日本国籍の人でキューバ入国にはツーリストカードという出入国書類が必要で、基本は日本で買って持っていくものですが、自分みたいに米国在住(しかも今の米国では入手困難)でカードが買えなくてどうしようと困るパターンがあります。が、このツーリストカードはメキシコシティ空港の制限エリア、搭乗口50番台のあるアエロメヒコのサービスカウンターでその場で購入できます。クレジット払い可能!これはありがたい!逆にカードがないとハバナ便に搭乗できませんので要注意です。

 

 無事ツーリストカードを手に入れ、プライオリティパスでアエロメヒコのラウンジへ。この空港、ラウンジ以外ではwifiが飛んでないので、ラウンジがとってもありがたいです。適当に食べ物と飲み物をいただいて、キューバの情報収集に努めます。乗り継ぎ時間が5時間あったので、いろいろ助かりました。何せキューバはネット環境が悪いので・・・(後述)

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 MEX→HAVB737-800のアエロメヒコ(AM)便。18:20定刻発。初めてAM便に乗りましたが中身はデルタとほとんど同じですね。そしてなぜか前方の席はガラガラ。3人席に一人だけで、所謂エコノミーファースト(横になって寝れる)状態でした。所要時間3時間でハバナ到着。しかもこちらは軽食が出た。デルタさん、頼みます・・・

 

 ハバナでの入国審査はあっという間でしたが、その後の預入荷物が待てど暮らせど出てこない・・・館内はクーラーもなく、土砂降りのため相当蒸し暑く、夜中の23時に汗だくになる搭乗客だらけでBaggage Claimは異様な状態に。待つこと45分、ようやくベルトコンベアが動き出した時にはもうみんなで拍手喝采(笑)荷物をゲットし外に出るも、土砂降りでテンションが下がる。そしてネットに書いてあった空港ATMは外の右側両替所の中にありましたが、Out of Order(帰国時に出国エリアに2台あるのをかくにんしました)。結局なけなしのユーロとドルを両替して、近くにいた日本人旅行者とタクシーをシェアして宿のあるハバナ旧市街へ(2人で40CUC=$40)。ドルは本当に両替時に手数料10%引かれるのでおススメしません。円かユーロをおススメします。ちなみにキューバの通貨はCUCで1CUC=$1です。これは観光客用の通貨で、地元民はCUPという別通貨を使用していて、観光客価格と地元民価格は大きな差があります。

 

 ところで、キューバで日本の携帯でローミングすると使い放題の対象外なので、高額請求のリスクがあります。そしてもちろん4Gなんてありません。せいぜい3Gまでで、もしかしたら2Gという可能性も。試しに外国(チリ)のSimでローミングしたら、3分で残高1000円分消えました(笑)でもせめて地図アプリは使いたい・・・という時に使うのがmaps.meというappです。

maps.me

 キューバ渡航前にWi-Fi環境のあるところでキューバの地図をダウンロードしておくと、現地で使えます!超便利!ちなみにgoogle mapはキューバの地図をダウンロードできないので、事実上1択しかありません。Maps.meはiPhone版とAndroid版があるので渡航者は是非ダウンロードを。ネットが無くてもGPSは使えますので。でもそれ以外の通信は基本あきらめた方がいいでしょう。Wi-Fiも高額なので、キューバに行く=必然とネットからかなりの程度切り離された世界に行くことになります。

 

 タクシーの移動中もmaps.meでトラッキングして、ちゃんと目的地に向かってるか確認できるので安心です。ハバナの深夜の道は怖いくらいガラガラでした。途中いきなり運転手の義理のお父さんが助手席に乗ってきて、「これから親父が仕事に向かうからちょっと遠回りするね」という謎展開でしたが、無事にホテル前に到着。ホテルは旧市街サンフランシスコ広場にあるSan Felipeという一応5つ星ホテル。すでに12時を回っていたので入口が締まっており、どうしようもないのでとりあえずドアノブをドンドンすると中からお兄さんが出てきて案内してくれました。無事にチェックインし、この日は1時に就寝。

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その2へ続く。

サンチアゴ滞在記~ケチャップ泥棒とか~

久しぶりの投稿です。先日31か国目の旅行先となるチリに行ってきましたが、残念ながらそこでトラブルに見舞われまして、いろいろ大変でした。ここではトラブルに遭った時の対処方含め、1週間ほど滞在したサンチアゴについて紹介します。

 

<6月6日>

米国アトランタ空港からのデルタ航空便 DL147でチリはサンチアゴ国際空港に到着。時刻は朝8時。首都の空港の割には規模は小さく、季節が冬なせいもあって陰鬱な雰囲気もあります。

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空港内にATMがあるのでここでチリペソをキャッシングできます。また、Simカードも購入できます。自分は到着ロビー出口付近にあるfotoなんちゃらというお店で店員おすすめのentelのsimを購入しました。米ドル使用可で$11(ペソならもう少し安いかもです)。標準サイズからmicro-sim、nano-simまで3種類を自分でカットできるタイプですので、誰でもすぐに使えるかと思います。購入したらお店のお姉さんにアクティベートしてもらいます。その後10分くらい待つとデータ通信のピクトが立ちました。なお、チャージ方法は

①市内のスーパーや薬局で「recargar(リカルガル)」と言う

②「numero(電話番号)」と聞かれるので店員に教える

③「compania(携帯会社)」を聞かれるので答え、

④「monto(チャージ額)」を言ってお金を渡す

という順番です。携帯会社のショップではチャージは出来ませんのであしからず。

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Simを購入後、市内のホステルまで移動する方法はいくつかありますが、一人旅でさくっと移動したいのであればVIP-Transportという乗り合いタクシーが便利です。地区ごとに行き先が分かれていて、空港内のカウンターで行き先(ホテル名か地区名)を告げ、料金を支払うとシルバーとオレンジのカラーリングの車に乗せてもらえ、目的地の目の前まで運んでくれます。自分の場合は地区は「Providencia」、料金は7500ペソでした。

他には空港から直接タクシーを使ったり、バスで地下鉄1号線のLos Heroes駅まで行って(1900ペソ)、そこから地下鉄で移動する手段もあります。

今回お世話になった宿はVentana Sur Hostelというユースホステルで、結果的には正解の選択となりました。

Ventana Sur Hostel (Santiago, Chile) - Hostel Reviews - TripAdvisor

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本来チェックインは14時からとのことだったが、先客がすでに出払っていたので朝10時にチェックイン。このホステルはキッチンがあり、近くにはスーパーもあるので、自炊派の人でも十分にやっていけます。

荷物を整理して、早速観光に出かけます。地下鉄5号線で数駅行くと、アルマス広場駅に着きます。旧スペイン植民地の国々では、この「アルマス広場」が市内の中心にあることが多いようですね。

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ここから北上して中央市場を目指します。歩いて10分もかかりませんのでかなり近いですね。ちなみにサンチアゴは四方を山に囲まれているので、街からアンデス山脈が見えます。しかしこの環境のせいで、スモッグがひどく、大気汚染が問題となっているようです。

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中央市場ではシーフードが食べられると聞いてやってきました。地球の歩き方にもそう書いてありますし(笑)まずは市場の中に入って物色してみました。規模は小さいですがさすが海産物も有名なチリだけあって、豊富な魚介類を見ることが出来ます。

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そして市場の中心部にはレストランがあります。とりあえずなんでも良いのでシーフードを食べようと思い、市場のど真ん中にあるレストランで昼食をとることに。日本人だとわかると「ウニ、ウニ」と言ってくるのは本当でした(笑)

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 キャッチのおじさんが「ウニ、ウニ」言ってるのでここはウニをオーダー。お箸やワサビまでくれましたが使用せず、フォークで皿いっぱいのウニをいただきました。現地での食べ方は、写真上部にある玉ねぎ等やレモンをたっぷりウニにかけ、混ぜていただくというもの。初めての食べ方でしたが、まずまず。というか、こんなにウニ単品で食べたの初めてでした。まずまず。9800ペソなり。

昼食後は再び散策開始。アルマス広場に戻り、教会を見学。

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首都の教会だけあって、内部は非常に豪華です。久しぶりに立派な教会に来ると感動します。

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その後はアルマス広場南側のホットドッグ屋が軒を連ねる通りを散策。価格は近辺のレストランと比べると安いです(2000ペソ程度でおなか一杯)。

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しかし、この通りを抜けてアルマス広場から南下しようとした際、事件は起きました。いわゆるケチャップ泥棒(強盗)です。

まず下の図の①あたりで広場の中から「Hey Hola」と声をかけられ、振り向いている間にこっそりとケチャップのようなものを体の側面にべったり手際よく塗られます。でも最初は気づきませんでした。そのまま矢印の方向に歩いていると、次第にケチャップが臭いだし、事態に気づきます。そうすると、それを察したの如く、何回かに渡り幾人かのおばさんが駆け寄ってきて「あらあら大変じゃないの、これ(ティッシュ)で拭きなさい」と親切にしてくれます。

何人目か忘れましたが、下の図の②あたりで物陰に隠れて汚れを落とそうとして荷物を降ろしたのが良くありませんでした。その時にもちょうどよくおばさんが現れ、拭いてあげるわといいながら親切にしてくれている間に、荷物が一瞬のうちに消えました。盗難の瞬間です。中にはパスポート含め貴重品が入っていたので、これで予定の詰まった旅の継続が不可能になりました・・・人生で久しぶりに狼狽えました。

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さて、盗まれた事実に気づいてからですが、盗まれた当日にやったことは

①警察に話をしようとしたが、現地はスペイン語しか通じないため、向こうの話が分からない上、こちらの英語は通じない。目撃者も見て見ぬふりをする始末。さらに狼狽える。

②幸い観光客集めをしているお兄さんが英語を話せたため、事情を説明し、警察署の場所を聞いて直行。

③警察署に行くも、整理券を取って順番が来るまで待つ仕組みで、軽く40人はいる。しかも英語だけではとても不利な感じがした。

④一旦ホステルに帰り、事情を説明し、そのまま大使館やカード会社に連絡。

➄大使館から警察署発行の証明書を取得するように言われ、ホステルの従業員とともに警察署に再び向かう。

⑥警察署で待つこと3時間半、調書作成で1時間を要し、ようやく証明書を入手。

⑦疲労しきって夜中10時前にホステル帰着。

というものでした。

幸いホステルの従業員が英語とスペイン語(とハンガリー語)を話せ、通訳として同行してもらったおかげで、警察署での手続きがスムーズに出来ました(待ち時間は長いですし、署内に来客用のトイレもない、そんな環境ですが、郵便局だと100人待ちなどはザラで、チリではマシなほうだったらしいです)。

ちなみにチリの警察の証明書には2種類あり、デヌンシア(denuncia)とコンスタンシア(constancia)があります。大使館の方曰く、コンスタンシアのほうが盗難保険等の問い合わせに便利だと言っていましたが、自分の場合は警察署で問い合わせたところ、「あなたは犯罪被害に遭ったので、デヌンシアです」と言われました。ちなみにどちらでもパスポートの紛失再発行は出来ます。

デヌンシアには1枚程英語で書ける紙がありますが、それ以外はスペイン語のみの調書で、通訳なしに記入は不可能のように思えました。下の写真はデヌンシア(英語)の冒頭部分です。

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 なお、パスポートの再発行(厳密には紛失に伴う新規発行)には、この警察の証明書のほかに、写真、戸籍謄本または戸籍抄本(コピー可能)、紛失届と新規発券届(これらは大使館で記入)、現金84000ペソが必要になります。この中で一番の難関は戸籍だと思いますが、これだけは何とかして手に入れるしかありません。戸籍はコピーで構わないとのことなので、自分は日本にいる親族にお願いして手に入れてもらいました。戸籍謄本または抄本は本籍地の役所に直接行くか、郵送でも取り寄せが出来ます。尚、コピーで代用する場合はパスポート発行後に戸籍本通を当該大使館に送付することが条件です。

パスポート用の写真は、大使館近く(徒歩5分ほど)の写真屋さんで即作成してもらえますので、現地調達可能です。他の国のビザ用の写真も撮ってもらえるので、便利かと思います。場所は大使館で教えてもらえますが、こちらも地図を載せておきます。

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サンチアゴの大使館では書類を出した当日午後に新パスポートを発行してもらえたので、準備さえ整えばリカバリーはすぐ可能でした。

 

この手の泥棒から被害を防ぐためには、

ケチャップが付こうが何が付こうが、形振り構わず無視し、絶対安全な場所(宿)まで帰る。臭いがしても、周りの人が何を言おうとも、全シカト。

これしかないのではないでしょうか。貴重品を持ち歩くな、というのは大前提ですが、時には持ち運ばないといけないこともあるでしょう。貴重品を分散して万一の被害を最小限にするのもそうでしょう。現地人と同じような服を着て目立たなくするのも作戦です。しかし、ケチャップをかけられてしまう、その行為自体を防ぐのは、いったんターゲットにされてしまうと難しいように思います。サンチアゴではアジア人顔はかなりレアですので、格好のターゲットになるようです。

また、チリは南米の中では治安のいいほうとのことですが、今回被害に遭ったアルマス広場を中心とした旧市街は治安も良くなく、後日一文無しでアルマス広場を実験的に歩いてみましたが、一般的なスリの未遂に3回遭いました・・・なのでサンチアゴを旅行される皆様はくれぐれもお気を付けください。

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余談ですが、ホステルの主人も数十年前にニューヨークに初めていった時、盗難で身ぐるみはがされた経験があり、こういった経験の辛さも良く分かってくれました。ホステルの従業員も事態解決に非常に強力的で(警察署で通訳してくれるなど)、これは不幸中の幸いだったと思います。また、ホステルで他の旅行者と話をしていると、いろんなパターンで盗難に遭っている旅行者がいました(長距離バスで入国審査中に盗難、地下鉄で携帯をひざ上に置いた瞬間に掃われた等)。気を付けることは当然ですが、被害に遭ってしまった時にどう行動するか、予めシミュレーション出来ておくと安心だなぁと改めて思いました。

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さて、その後ですが本来であればイースター島に行く予定がこの件のせいでキャンセルになってしまったため、仕方なくサンチアゴにしばらく滞在することにしました。といっても、サンチアゴは観光名所がたくさんあるわけではなく、まして季節も冬なので空気も悪く、特にすることもなく、ブラブラとしていました。

一番よく通ったのは、コンスタネラ(ショッピング)センター

Costanera Center

です。下の写真の右にある南米一高いタワーの下が近代的なショッピングセンターになっており、スーパーからフードコート、ブランドショップなど一通り買い物ができます。H&MZARAなどもあり、ちょっと値段は高いですが、欲しいものは買える環境です。wifiも利用可能です。治安もセンター内はマシだと思います。

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あまりに暇でネットでいろいろ調べていると、サンチアゴにもアジア食品を扱うお店があるとのことで、せっかくなので足を運んでみました。下の地図の赤い部分の通り(Antonia Lopez de Bello)に、いくつか中国資本や韓国資本のお店があり、日本の物も購入可能です。最寄りは地下鉄5号線のBellas Artes駅でしょうか。

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そのうちの1軒の中国屋。

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自分は衝動を抑えられず

・そば

・めんつゆ

キッコーマン醤油

サッポロ一番(インスタントラーメン)

辛ラーメン

・キンパ(韓国の巻きずし)

などなど買ってしまいました。お値段はもちろん高いですが、地球の裏側で日本食を調達できると思えば安いものです。キンパも韓国本場の味を100とすると80くらいですが、全然許容範囲内のお味でした。他にも調味料なども豊富ですので、イースター島に行く前など、日系物資の調達にはもってこいだと思います。ちなみに市中のスーパーではキッコーマンの醤油ぐらいしか置いてません(青島ビールはありましたがw)

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また、市内の日本食レストランもトライしてみました。1号線Universidad Catolica駅近くの「Panko」です。エビとカリフォルニアロール(ゴマ)で約7000ペソ。結構なお値段です。味はまずまずですが、アボカドとクリームチーズがもれなく入っているので、日本のお寿司とは全く別物。また、醤油が甘く、ワサビも甘くてびっくりでした。

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また、ホステル近くにもたくさんレストランがあるので、そのうちのペルー料理を試してみました。Misturas del Peruという小じゃれたお店です。

http://www.misturadelperu.cl/index.html

 

ペルー料理は以前リマで非常においしいパスタを食べた経験から期待値が高かったわけですが、こちらの料理も文句なしで美味しかったです。注文したのはエビとサーモンのソテー、10000ペソとお高いですが、間違いなくおいしかったです。ペルー料理の味付けは日本人にも合うと思います。

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食後にはデザートの営業もすかさずやってきて、せっかくなのでチョコレートケーキを注文。見た目に反して甘くなく、量は多いもののペロリ。食後のコーヒーも含めて19000ペソほどでしたが、非常に満足でした。

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また、市内からサンチアゴ空港へのアクセス方法はいくつかありますが、今回はUBERを利用することにしました。アプリを起動すると数分で配車可能だったうえ、タクシーよりもはるかに豪華できれいな車(ヒュンダイのセダンタイプ)が来て、運転手も気さくで満足でした。費用は約30米ドル。もしUBERの登録をしている方であれば、チリでも利用する価値はあると思います。

 

今回は残念な結果に終わってしまいましたが、次回必ずリベンジしてイースター島に行きたいと思います。