かけあし旅行記

とある会社員のおでかけ記録

ルワンダ旅行基本情報(ビザ・観光など)

今回はいつもの旅行記テイストを変えて、generalかつinformativeな投稿にしようと思います。

 

先日所用でアフリカはルワンダに行ってきました。ルワンダはアフリカ大陸の中央部、ほぼ赤道直下にある小さな国です。赤道直下ですが、標高が1300~1500m付近にあるので、灼熱の暑さではありません。世界一周旅行者でもあまり訪れることのない国だと思いますし(だいたいケニアタンザニアをダイレクトで行く)、そもそも日本語の情報があまりない国です。基本的な情報はwikipediaを見ればわかりますが、国としては1994年の民族大虐殺が悲しくも有名です。また、コーヒーの産地としても知られています。

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1.入国準備

さて、ルワンダに入国するためには渡航前のビザ申請が必要です。2017年2月現在、アライバルビザは日本人では取得できません。申請方法として大使館に行く方法もあるかと思いますが、オンラインでの申請をご紹介します。

こちらのルワンダ出入国管理局のサイトから申請が可能で、

  • 通常ビザ(30日:シングルエントリー)
  • トランジットビザ(3日:シングルエントリー)
  • 東アフリカビザ(ケニアウガンダルワンダ共通で90日:マルチエントリー)

の申請を受け付けています。料金の支払いも可能のようです。今回はルワンダだけの訪問でしたので30日用の通常ビザを申請。必要事項を記入して3営業日後にはメールで承認文書が送られてきました。オンラインで代金を支払わない場合はルワンダ入国時に承認文書を提出の上、30ドルを支払います。ちなみに申請時に招待状(Invitation letter)の添付欄がありますが、必須ではありません。

 

また、ルワンダイエローカード(黄熱予防接種証明書)要求国です。渡航予定があって未接種の方は、時間のあるうちに接種・取得することをおススメします。

 

加えて、ルワンダでもマラリアに罹患する確率はありえます。ある病院の掲示板ではルワンダ全体でのマラリア罹患率は5~10%という数字でした(地域による差はあり)。他のアフリカ諸国と同様ですが、蚊よけ・マラリア対策は万全を期すことに越したことはないでしょう。日本では現地で効く強力な殺虫成分を含む製品は手に入りにくいのですが、アメリカのアマゾン等の海外発送を利用すれば取得可能です。また、抗マラリアの錠剤を処方してもらうなど、対策はいろいろあります。ちなみに首都キガリのホテル(2000 hotel)では、蚊帳がしっかりついていました。

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ガイドブックについて、地球の歩き方Lonely Planet共にページ数が十分ではありません。もし購入を検討するのであれば、英語になりますがBradt Travel Guideのルワンダ版がおススメです。同行したアメリカ人も持参していましたし、情報量が豊富です。

 

2.言語、通貨、携帯電話など

ルワンダ公用語は現地語のルワンダ語と英語ですが、長年フランス語圏だったこともあり、まだまだフランス語の通用度のほうが高いです。特に地方に行けば行くほど英語話者は減るので、フランス語が分かる人には比較的旅をしやすい環境だと思います。

 

通貨はルワンダフラン(RWF)で、首都キガリで有ればいたるところに両替屋がいます。交換レートは米ドルが一番有利で、当時公示レートが1ドル=825フランのところ、条件のいいお店では以下のレート表での取引となっていました。要は米ドルからの両替だと、お金の価値が増えるというお得レートです。日本円は見ての通り、まったく美味しくありません。

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携帯電話について、現地でsimを買う方向けの情報です。キガリ国際空港を出た脇に、両替屋、レンタカー屋、携帯屋さんとATMが並んだ小屋があり、そこでsimが購入可能です。真ん中の黄色い看板のお店がそれです。ちなみに空港関係の施設はこれしかありませんのでご注意ください(笑)

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通信キャリアはMTNというところで、様々な料金プランが用意されています。お店に掲示してあったプラン表(相当見にくいですが・・・)によれば、4G通信も始まっているようです。自分は3G通信の3GB(1か月有効)プランを選択し、5000フランとsim代1500フランを払いました。通話をする方は別途1000フランくらいからトップアップが可能です。Simサイズは標準、micro、nanoとあり、セッティングからアクティベーションまでお店の人がやってくれました。リチャージは都市、田舎ともにどこにでもいるリチャージ屋さん?(携帯会社のジャケットを着て外にいる人)に言えば可能です。

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3.首都(キガリ)観光情報

千の丘の国、と呼ばれるルワンダ。その名の通り、首都からも起伏に富んだ地形を確認することが出来ます。

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夜は夜で民家の明かりが灯り、素晴らしい夜景を堪能することが出来ます。

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観光に関して正直に言うと、これ、というほどの観光名所は見当たりませんでしたが、やはりメインになるのは大虐殺関係の場所でしょうか。

例えばオテル・デ・ミル・コリン。ここは大虐殺の際に1000人以上の人をかくまったことで有名で、その話は映画「ホテル・ルワンダ」の元になっています。現在でもホテルとして営業中で、誰でも中に入れます。

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ホテルの中にはお洒落なバーもあり、外国人の憩いの場でした。

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こちらはキガリ虐殺記念館。入場料は無料で、寄付で成り立っている施設です。市内中心部からバイクタクシー(2ケツで乗る)などで10分くらいで着きます。ここはその名の通り、当時の凄惨な様子を今に伝える貴重な施設で、日本ではありえないレベルの、かなりショッキングな映像、資料が展示されています。記念館はルワンダのジェノサイドだけではなく、世界中で起こった同種の出来事についても紹介し、こういった悲劇が起こらない様に切に願う姿勢が前面に出ています。

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その他、市内中心部には自然史博物館もあり、ルワンダの地形的特徴などを学ぶことが出来るほか、生きた蛇を間近で見ることが出来ます。たしかこの蛇が一番ヤバい毒を持っていて、噛まれたら20分で人間が死ぬレベルとのこと。しかも山奥に行けば普通に生息しているらしい。怖すぎる。

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ちなみにルワンダ全体の観光としては、ゴリラの鑑賞(750ドルの入場料他で超高額!)や、サファリツアーなども選択肢としてあります。

 

街自体は衛生面でもキレイな方で、ゴミがほとんど落ちていません。人々も非常に温和で、何故あの事件が起こったのか今でもわからない程です。治安も良好で、24時間営業のスーパーもあるなど、思ったより自由に行動できました。市内の移動手段は前述のバイクタクシー(そこら中にいる)か、タクシーですが、バイクのほうが早いことが多いですし一人なら確実にバイクのほうが安いです(事故のリスクは自己責任で)。

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4.食事関係

首都キガリには様々なレストランがあり、日本食レストランも数件あるとのこと。現地ではインド料理屋も多く、味も美味しかったです。ただし外国人向けのレストランは現地価格の3倍から5倍ほどしますので、その点ご注意です(それでもまだ安いですが)。詳しくはTripadvisor等をご覧ください。

個人的にはルワンダコーヒーを楽しめるBourbon Coffeeがお気に入りでした。ルワンダのスタバ的な場所で、wifi可能な上、美味しいコーヒーや食事を楽しめます。ここのアフリカンコーヒーという商品は、コーヒーにショウガなどが入っていて風邪っぴきには良さそうでした(笑)

また、Tripadvisorには載っていませんが、大使館街のNew Cactusというお店の同じ通りにあるフレンチカフェはかなり良かったです(名前忘れました)。非常に雰囲気も良く、家族連れの外国人でにぎわっていました。

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食事のコスパも高く、写真のドデカいクラブハウスサンドとポテトで3ドルちょっと。他にもハンバーガーや他のパン、ケーキ、マカロン、コーヒーなど、アフリカの味に飽きて先進国の味を求めるのであれば、もってこいだと思います。

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5.ナイトライフ

キガリにはナイトクラブが結構あり、現地人や外国人が夜まで踊りまくっています。また、スポーツバー的なものもちらほらあるので、サッカーを見て現地人と一緒に騒ぐ、というのも可能。

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飲み屋はキガリであれば簡単に見つけられるレベルですし、辺鄙なド田舎でも何故かバーだけは必ずあります(笑)写真はルワンダローカルビールたち。田舎で飲めば1瓶60円くらいと激安です。ちなみに田舎ではバーに明かりがないので、日が暮れたらほとんど真っ暗の中で飲みます(笑)

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6.最後に田舎の紹介を少しだけ

今回はほとんどをルワンダの田舎、ルリ地区で過ごしました。ルリへは首都キガリから車で約3時間、かなり悪質なオフロードを走って到着しました。途中何回か泥にはまり、住民が駆けつけてきて助けてもらったりしました。下の写真はルリ直前で泥にはまった時(笑)

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携帯の通信は2G、シャワー(温・冷とも)無し、雨が降らないと飲み水もなくなるし、雨が降ったら道がどろどろになるし、夜はヘッドライト必須などなど、結構過酷な環境でしたが、その分自然は残っているし、楽しかったのも事実。

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晴れた朝には雲海が見れました。

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絶賛道路整備中。いつか舗装される日が来るのでしょうか。

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村の食事はほぼベジタリアン系でした。でもシンプルな味付けで個人的には全く不満無し。というか、アボカドがとんでもなく美味かったです。

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ルワンダはあの大虐殺以降、アフリカの奇跡と呼ばれる経済成長を実現し、現在も好調な経済に支えられていることを首都では感じることが出来ました。あまりメジャーではありませんが、またいつか訪問してみたい国です。